愛犬もイギリスに連れて行きたい!飛行機に乗れる?手続きや費用は?【2023】

愛犬もイギリスに 連れて行きたい!

みなさんこんにちは!
突然ですが、海外転勤が決まったら当然
わんちゃんも一緒に連れて行きたいですよね。

この記事では、

日本からイギリスに、
犬を連れて渡航するための手続きと費用

についてまとめています。

2020年のブレグジット以降、
英国は独自の検疫ルールを設けているのですが、
日本語の情報がなく情報収集に苦労しました…。

この記事が、わんちゃんとの渡英を考える方の
お役に立てたら幸いです。

目次

犬と一緒にイギリス渡航するには?

必要な手続きは大きく分けて3つあります。

  • 犬が搭乗できる航空券の予約
  • 日本出国検疫の手続き
  • イギリスの入国検疫の手続き

日本または英国の仲介業者を利用すると
上記全てをサポートしてもらうことが出来ますが、
費用は数十万円かかる場合が多いです。

また、2022年1月時点ではコロナの影響で
多くの業者が受付停止してしまっていました。

そうした場合でも、
個人で手続きをすることは可能なので、
時間と手間はかかりますが諦めずに順を追って対応して行きましょう!

犬と一緒に渡英するルート選び

先に結論を言ってしまうと、
わたしのおすすめルートはこちらです! 

パリまでJALまたはANA直行便で
預け入れ手荷物として一緒に渡航し、
パリの空港からペットタクシーで
ユーロシャトル経由で英国に入国する。

※2023年1月 修正しました!

ただ、やはりリスクもある犬の海外輸送。

ぜひ色々なメリットデメリットを考慮して
渡航ルートを決めていただけるように、
他にどんなルートがあるのかもご紹介します!

手荷物で一緒に飛ぶ?貨物輸送する?

犬を航空輸送するルートには2種類あります。

・貨物輸送:犬は飼い主と別の便に乗る
・旅客手荷物としての輸送:飼い主と同じ便

どっちがいいのかと言うと…
正直どちらにもメリット・デメリットがあります!
飼い主さんと愛犬に合う方を選んでくださいね。

貨物輸送のメリット・デメリット

◎必要な手続きを運送会社がリードしてくれる
◎輸送中も専門家がケアしてくれる
◎飼い主と犬の渡航タイミングをずらせる
◎基本的にどんな犬種でも輸送できる

✖️非常に高価(数十〜百万円以上)
✖️犬を運送業者に預けるので引き取りまでしばらく会えない
✖️動物の輸送を受け付ける運送会社がコロナ以降激減

2022年1月時点では、ルフトハンザカーゴを含む全ての日英間航空貨物便が動物はNGでした…

旅客機で輸送するメリット・デメリット

◎搭乗中以外はずっと犬の傍にいられる
◎片道のコストは数万円程度
◎基本的にどんな犬種でも輸送できる

✖️貨物室にいるときは誰もケアできない
(機内持ち込みできるケースもあり)
✖️輸送できる犬種や期間に制限がある
✖️犬と飼い主が同時に渡航する必要がある
✖️自分で手続きするので大変(外注も可)

旅客機の預け入れ手荷物輸送の場合、
動物は空調の効いた特別な貨物室で運ばれますが、
残念ながら怪我による出血や呼吸困難などで
死亡してしまう事例もあります

幸いわたしの愛犬は特に怪我もなく、「よく寝たー!」という顔で降りてきました。

英国は旅客機でのペット輸送を受け付けない?!

2022年1月末時点では、たとえ貨物室でも
旅客機にペットを乗せてイギリスに入国することは
できなかったのですが、

この記事を書いている2022年11月現在、
どうやら旅客機の貨物室でのペット輸送・入国は
禁止していないようです・・!

英国政府のページからも該当の記載が削除され、
各航空会社のペットに関する規定ページからも、
「英国着便では全てのペットを受け付けません」と言った記載が削除されています。

ネットで見つかる2022年前半までの体験談は、
この規定のために英国直行便ルートを外していると思うのですが、
これから渡英する人は気にしなくてよさそうです!

私はこのルールのために
パリ経由でペットタクシーを利用して約30万円かかりました…!

※2023年1月追記
現在イギリス当局(APHA)は試験的に超過手荷物としてのペットの空輸を認めているものの、
各航空会社が英国へのペット輸送オペレーションを当局と合意する必要があるそうで、
やはりJALとANAは英国へのペット輸送を行なっていないということです。

犬は機内持ち込みできる?貨物室に預ける?

2022年11月現在、英国はペットを機内持ち込みして
入国することを許可していないので、
ワンちゃんと機内で一緒に過ごしたい場合は
第三国を経由する必要があります。

犬の機内持ち込みを許可しているKLM便やLH便
フランス、ドイツ、オランダまで行き、
ペットタクシーやフェリーを使って
英国に入る、というルートです。

小さめのトイプードル、チワワ、ダックスフンド、
ミニチュアピンシャーなどをソフトクレートに入れて
機内持ち込みで渡航したケースは多いです。

いずれにしても、機内持ち込みの場合は
犬種・大きさ・重量に規定があるので、
各航空会社のHPで詳細を確認してくださいね!

出入国に必要な検疫手続き一覧

まずは必要なことを一覧にして紹介します。

詳しくはこの後に対応スケジュール順で解説します!

日本の出国検疫

海外に犬を連れて行く場合、
日本を出国する際にも動物検疫が必要です。

・マイクロチップ登録書の取得
・狂犬病予防接種、証明書の取得
・狂犬病抗体価検査、証明書の取得
・NACCS申請(オンライン)
・輸出検疫検査

フランスの入国検疫・出国検疫

シャルル・ド・ゴール国際空港(CDG)での入国

・EU書式動物健康証明書の提出
 または
・輸出検疫検査証明書の提出

一応制度としては上の書類が必要ですが、
CDG空港には動物検疫受付カウンターがなく、
空港の検疫官の方に聞いても
そのまま出て大丈夫とのことでした

ユーロシャトル乗り場(カレー港)からの出国

仏国出国検疫の必要書類は特にありません。
適切な英国入国書類の持参が条件です。

※ 英国入国検疫と同時に行われるので、
  そちらの必要書類は次に記載しています!

イギリスの入国検疫

・英国到着時間の24〜120時間前の条虫駆除薬の投薬
・英国到着前10日以内に発行された 英国書式健康証明書の提出

エキノコックス条虫の駆除薬は、
投薬した時間、獣医師の署名、医院のスタンプを
健康証明書に記載していることが重要です!

日本帰国のために必要なこと

・有効期限内の狂犬病ワクチン再接種
・狂犬病抗体価検査
(出国から約2年以内に帰国する場合は不要)

狂犬病抗体価検査は証明書の有効期限2年なので、
2年以内に帰国予定があれば再検査が不要です!
(なんだその制度…というのは置いといてw)

【完全版】愛犬と渡英する手続きスケジュール

犬同伴の渡英が決まったらすぐ

まずは犬の輸送ルートを決定!

貨物輸送の場合は業者に片っ端から問い合わせ、
旅客機輸送の場合は早めに航空券の目星をつけて、
必ず電話で問い合わせてから予約しましょう!

渡英に必要な手続きを把握したらすぐ

かかりつけの動物病院に協力を依頼しましょう!
説明することはこの4点です。

・狂犬病抗体価検査のために犬の採血をしたいこと
・生物科学安全研究所に採血した血液を輸送して欲しいこと
・エキノコックス条虫の駆除薬が欲しいこと
・狂犬病抗体価検査の申請書と、英国書式健康証明書への押印署名をお願いしたいこと

英国書式健康証明書は、
英国政府ホームページからダウンロードできます。

もちろん英語で書かれているので、
獣医の先生に記入をご依頼する箇所には
付箋などで日本語訳を付けると丁寧だと思います。

渡航ルートが確保できたらすぐ

航空会社の規定に沿ったクレートを購入して、
愛犬をクレートに慣らしてあげましょう。

特に定めのない航空会社であっても、
国際航空運送協会(IATA)の基準を満たした
構造のクレートが安心です。

ちなみに米系の航空会社は
IATA基準のものだけを認めている場合が多いです。

渡航の6週間前まで

狂犬病ワクチン接種を終わらせましょう!
抗体価検査まで少し時間を空ける必要があるので
6週間前までが目安ラインです。

英国ではワクチン接種証明書にマイクロチップの個体識別番号を記載する慣例があるので、
日本でも個体識別番号を書いてもらっておくと、帰国時の手続きがスムーズになります!
(書いてなくても、複数書類を組み合わせれば証明できます)

渡航の5週間前まで

マイクロチップの挿入・確認・登録をしましょう!

元々済ませている飼い主さんも多いと思いますが、
個体識別番号登録証は手元にありますか?

これが手元にない場合は、マイクロチップを動物病院で読み取って再発行が必要です。

狂犬病ワクチン接種後2週間〜渡航の4週間まで

動物病院でわんちゃんの採血をしましょう!

日本で狂犬病抗体価検査を行なっているのは、
神奈川県の『生物科学安全研究所』という一箇所のみなので、ここに送ることになります。

研究所のホームページにも詳細が載っていますが、
採血量や血液輸送方法がわからない場合は
獣医さんと一緒に研究所に電話すると安心です。

わんちゃんの血液と一緒に
検査申請書兼証明書という紙を送付するのですが、
獣医さんの署名が必要になるのでお忘れなく!

航空券予約完了後〜渡航の1ヶ月前まで

NACCS輸出検疫申請をしましょう!
搭乗予定空港によって担当者が決まるので、
航空券予約後に申請すると良いです。

申請後数日で担当者からメールが来ます。農林水産省の検疫情報ページからアクセスできます。

こちらからも飛べます

空港検疫所からのメール受信〜なるべく早く

空港検疫所からのメールに返信する形で
日本出国時の輸出検疫検査予約と、
既に揃っている必要書類の事前提出をしましょう!

このタイミングで必要なのは以下の4点です。

・マイクロチップ登録証明書
・和文狂犬病抗体価検査証明書
・狂犬病ワクチン接種証明書
・混合ワクチン接種証明書

空港検疫所からのメール受信〜輸出検疫検査前日

空港検疫の担当者さんがメールで英国書式健康証明書のEXCELファイル(テンプレート)を送ってくれるので、必要事項を入力しましょう。

書きあがったら、まずは空港検疫所の方にEXCELファイルを送って確認してもらいます。

検疫担当者からOKが出たらファイルを印刷して動物病院に持参し、獣医さんに署名・押印をもらいます

最後に、獣医さんの署名押印付き書類の写真を
検疫担当者に事前送付して完了です。

イギリス到着時間の120〜24時間前

動物病院で、エキノコックス条虫の駆除薬を投薬してもらいましょう。

小さな錠剤をパクッと食べるだけです。
先生によっては錠剤を渡してくれて、自分で投薬してねというケースもあると思います。

でも忘れてはいけないのが、
英国書式健康証明書の該当ページに、
獣医の署名押印と投薬日時の記載が必要なのです!

署名をもらったらすぐにその部分を写真に撮って、
空港検疫所に事前提出しましょうね。

日本出国前日

空港に輸出検疫検査を受けに行きましょう!
持参が必要な書類はこちらです。

1/マイクロチップ登録証明書
2/和文狂犬病抗体価検査証明書
3/狂犬病ワクチン接種証明書
4/混合ワクチン接種証明書
5/英国書式 健康証明書
6/パスポート
7/航空券のメールなど搭乗便を証明するもの

検疫官の方が愛犬の健康をチェックしてOKなら
英国式健康証明書に署名をくれるのと、
輸出検疫証明書というものが発行されます。
Duplicate(複製)も作ってもらうと安心です。

羽田空港の場合、検疫所のあるCIQ棟は
周りに芝生があって犬を歩かせてOKなので、
早めに行ってトイレを済ませるのがおすすめ!

羽田空港CIQ棟
https://www.maff.go.jp/aqs/sosiki/office/hnd.html

日本出国日 搭乗時間の2時間前まで

搭乗便の空港カウンターで、
わんちゃんの預け入れをします!

クレートには満水にした給水器を取り付けるのと、
出国検疫完了を示すグリーンタグを忘れずに
貼り付けましょう!

※英国まで直行便で飛ぶ場合は、
 クレートに健康証明書と輸出検疫証明書も
 貼り付ける必要があるようです。

また、クレートに飼い主の衣類を入れると、
香りでわんちゃんが落ち着くほか
お漏らし対策になるのでおすすめです!

シャルル・ド・ゴール空港に着いたら

バッゲージクレームから出たあたりで待っていると、
グランドスタッフさんがケージを持ってきて下さいました。

CDG空港は広くて複雑な構造になっているので、
タクシーを手配している場合は何階のどの出口にいるか運転手さんに連絡すると良いと思います。

空港構内はワンちゃんと歩けますが、芝生は全然ないです・・

ユーロシャトルのペットレセプション到着

タクシー業者さんが心得ていると思いますが、
ユーロシャトル乗り場の手前に Pet Reception という施設があるので忘れずに立ち寄りましょう。

先にユーロシャトルの乗車受付に来た場合、
誘導員にPet Receptionに戻るよう案内されるか、
ドライブスルー形式の動物検疫所に通されます。

ユーロシャトルを出て遂にイギリス入国!

カレー港(フランス側)のPet Receptionでイギリスの入国検疫検査を済ませるので、ユーロシャトルを下車した後はそのまま出て行って大丈夫です。

イギリス側の降り場には広大なドッグランがあります!
ワンちゃん休憩にどうぞ。

飼い主さんもワンちゃんもお疲れ様でした!!!

▼別ブログで書いた渡英後のことはこちら
イギリスで犬を飼うならやるべき5つのこと。

最後に

飛行機で愛犬と一緒に引っ越しをするのは
動物愛護の観点などから賛否両論の意見があるし、
何より飼い主にとって愛犬の安否が常に心配で
精神的にとても大変なことだと思います。

でも、この長い手続きを経て愛犬と共に渡英し、
先に渡英した夫と3ヶ月ぶりに再会した瞬間・・

愛犬がちぎれそうなくらい尻尾を振って喜んでいて
夫もちょっと泣きそうなくらい喜んでくれて、

一緒に連れて来る決断をして、諦めずに手続きして、
本当に良かったと思いました。

これから犬との渡英を考えるみなさんが、
無事に良い決断ができますように!

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

飛行機から降りてきたとき。ケロッとしてますw

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この記事を書いた人

あみ子のアバター あみ子 WEBディレクター

夫と2人暮らしの20代駐在妻。パグを溺愛する愛犬家です。

キャリアロスやひとり時間の長さ、思い通りにならないロンドン生活・・
まったく人に相談できず家に引きこもってしまった期間を経て、
偶然の出会いにも恵まれ前向きに駐在生活を過ごせるようになりました。

これからも場所を選ばないはたらき方を模索中。

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