長く寒い冬の日々を乗り越えて、街の木々花々が芽吹き始める季節。これぞイギリスの美しさ本領発揮の季節が、やって参りました。
本日は皆さんに、春から初夏のウキウキシーズンの始まりにふさわしい、ロンドンで5月・6月に開催される、フラワーイベントをご紹介したいと思います。
こんな風にお家とお花が見事に一体化してる風景も沢山見れるのがイギリス。まるで絵本の世界です。
RHSチェルシーフラワーショー
年間を通して、園芸関係のイベントやショーを、開催している王立園芸協会(Royal Horticultural Society)の中でも、イギリス最大かつ、最も盛り上がるフラワーショーが、毎年5月にチェルシー王立病院で開催されるRHSチェルシーフラワーショー。
世界中から、トップクラスのガーデナー・フローリストや、園芸関連会社が集結し、園芸界では最も権威のある一大イベントです。また、このイベントのためだけに、トップガーデナー達が作り上げた庭園を、お披露目されるので世界中から園芸ファンが訪れます。
昨年はチャールズ3世国王の戴冠式もあり、庭園には国王をお祝いするテーマの庭園も、賑わいがありました。その様子を少しご紹介。
2023年からはじめて、地元の学生達の招待イベントもあり、妃は子供達とピクニックを楽しんだり、一緒にフラワーショーの見学ツアーに、参加をされていました。
日本からも、石原和幸氏の(金賞受賞)「The Biophilic Garden Otsu – Hanare」が、出展されました。
バイオフィリックのコンセプトに基づいて、作られたこの庭園では、建物内で過ごしながら、自然との直接的なつながりを、感じることができます。
現在RHS公式サイトでは、出展参加予定のデザイナー達の計画書やスケッチを、公開中です。
スケッチと、当日の実際の庭園を比較できるのも、一つの楽しみです。
The RHS Chelsea Flower Show 2024
開催日:2024年5月21日~25日
21日(火)22日(水) RHS Member’s Day 8am – 8pm
23日(木)~25日(金) 一般公開日 8am – 8pm
最終日 25日(土) 8am-5:30pmまで
開催場所: London Gate Royal Hospital Road Royal Hospital Chelsea London SW3 4SR
会場近くのチェルシーエリア(King’s Road周辺)もお花で一色に
RHSチェルシーフラワーショーのチケットは、毎年売り切れが多く、会場に入れない人も多いのですが、RHSフラワーショーに合わせて、毎年会場近くのチェルシーの街中でもイベントが開催されます。
是非開催される時期に、チェルシーエリアまで足を運んでみて下さい。
イベントはオシャレな、ハイブランドのお店が立ち並ぶ、Sloane Squre駅から一本道の、King’s Road street の各店舗が、フラワーショーに合わせて各建物や店内、地域全体をテーマに沿って、お花で彩るイベントです。
小売店のみならず、公共施設や、銀行やホテルまで参加していて、思い思いの花飾りをしていますが、レベルが桁違いなのが分かります。
イギリス人のイベントにかける情熱とセンスの良さは、毎年のクリスマスで証明済みですが、どれもこれも圧倒的でセンスも抜群。
各店舗や建物•団体による、入魂の作品を、お散歩しながら見て回るのは、いかがでしょうか?
2023年のテーマは、「Flowers on Film」 でした。
映画の有名なキャラクターや、ストーリーの一コマが街中を彩りました。こちらは、参加者や人々の投票による授賞式もあり、RHSチェルシーフラワーショーにも負けない本格的なフラワーイベント。
今年のテーマはいかに?今年も楽しみです。
CHELSEA IN BLOOM 2024
開催日:2024年5月20日~26日
開催場所: Sloane Square, London SW1W 8BB イギリス
ロンドン オープンガーデン
イギリスの庭園や公園の美しさはもう説明不要でしょう。どこも綺麗に整備され芝生も青々としており夏になるとピクニックや日光浴をする人々で賑わいます。
そんなイギリス庭園、公園ファン必見。
毎年6月に開催されるロンドンオープンガーデンズは普段は、一般公開されていない、100以上のシークレットガーデンを公開しています。
なんと12歳未満は、入場無料!チケットの収益は、全て都市の緑化保護や活動費に、使われます。
参加庭園は100以上…どこへ行ったらいいの?という事で、いくつかの庭園を紹介したいと思います。とにかく参加の庭園や公園が多数なので、お住いのご近所にもあるかもしれません。
公式サイトでは参加庭園の検索リストと地図、チケット情報は、下記にて、まとめていますのでご確認ください。
Barbican Wildlife Garden, Fann Street
ロンドンの、歴史ある石畳と、レンガ作りの建物から一転。コンクリート造りで、異彩を放つBarbican center。こちらのBarbican centerから、通りを渡ったところにあるのが、Barbican Wildlife Gardenになります。
ヒンヤリしたコンクリートと、自然とのコントラストが、不思議な調和を作っているのが、他の典型的な庭園と異なるところです。
またBarbican Center内には、温室植物園があり、なんと!無料で観覧可能(予約必須)。
その他に美術館や図書館、ワーキングスペースも、併設されており、ここ一か所で1日ぷらぷら、満足出来ちゃう複合施設です。
温室植物園は”風の谷のナウシカ”の、地下の秘密の温室のようですよ(分かる人いますかね?)
25 Cannon Street
ロンドンの、象徴的な教会の一つに挙げたいSt.Paul’s Cathdral を見下ろせる、プライベート屋上庭園は、モダンなデザインで仕上げられていて、ロンドン市が目指す、緑化都市の代表的なオフィスビルで、普段は働く人たちの休憩や憩いの場に、なっています。
こちらも期間中は、一般公開されます。
また、周辺にもStationers’ Company gardenや、Eversheds Sutherland Rooftop Gardenなど、参加庭園がありますので、ぐるっと見て回るのも楽しいかもしれません。
OmVed Gardens
London中心部から、少し離れて北側に向かうOmVed Gardensは、庭園というより、農園コミュニティスペースと言った方が正しいかもしれません。
OmVec Gardensでは、人と自然の永続的な共存をテーマに、2017年に誕生しました。
年間を通してアーティスト、ミュージシャン、シェフや科学者のコミュニティと協力して、イベントも開催されており、人と地域と自然の和をつなげる、憩いの場となっています。
London Open Gardens 2024
開催日:2024年6月8日~9日(開園閉園は、各庭園の詳細をご確認ください)
開催場所: 公式サイトでは参加庭園の検索リスト
参加庭園一覧MAP
チケット情報
まとめ
日照時間も長くなり、夜までたっぷりと明るく、サラッとした爽快な日々。この時期のイギリスは、自然も人も、歴史ある建物も、すべてが美しくキラキラして見えるから不思議です。
私は以前、アラブ首長国連邦のアブダビに、住んでいた事があります。
日本やイギリスの様に四季がなく、辺り一面砂漠地帯。春から夏は、人が住める限界を超える暑さでした。お金では買えない、四季折々の自然を愛でる風土や風習が、喉から手が出る程欲しい。飛行機から、ロケットを打って雨を降らしてみても、ピカピカの世界一高いビルを建ててみても、手が届かないのが、自然の恵み。
私はアブダビからイギリスに引っ越した当初、イギリスのあまりにも美しい夏の自然に、毎日のように、たくさんの写真を撮っていました。
さぁ皆さん。おこもり時間はもう終わり!
イギリスの美しい時間の始まりですよ
ドアを開けて、イギリスの美しい街に繰り出してみませんか?
ではまた!