【イギリス生活】今が旬!初夏のイギリス野菜を楽しもう!簡単レシピあり!

みなさん、こんにちは。

青い空と緑の芝生が美しいコントラストを見せる、イギリスのベストシーズンがようやくやってきました。
寒い時期が長い分、お日さまの暖かさ、有難さをより一層感じられるこの季節が、筆者は大好きです。

ところでみなさんは、イギリスやヨーロッパに来て初めて目にした、口にした食材はありますか?
日本にいても世界中のものが手に入るこのご時世においても、未知のものに出会う機会を得られることが、外国生活の楽しみ、醍醐味でもありますよね。

地のもの、季節ものが一番美味しい野菜や果物などは、現地でないと食べられないものがたくさんありますが

見たことのないあれはなに?
どんな味なんだろう?
どうやって食べるの?

と、気になりつつも手を出せない食材もあるのではないかと思います。
そこで今日は、今の時期、春から初夏が旬のイギリスならではの野菜についてご紹介します。
簡単に作れるレシピも載せましたので、野菜コーナーやファーマーズマーケットで見かけて気になっていた食材を試すきっかけになれば幸いです。

目次

ルバーブ

英名:Rhubarb、和名:食用大黄(ショクヨウダイオウ)

4月末ごろから初夏まで、市場に出回るのがこの赤くて細長い食材、ルバーブです。

日本でも北海道や長野県などで生産され、ジャムなども売られているので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

長野県でルバーブ栽培がさかんになったのには、理由があります。
新潟県との県境に近い信濃町に位置する野尻湖。
その湖畔は明治時代以降、欧米人たちの別荘地となりました。
その時の住民や宣教師たちが、祖国の味を求めてルバーブを持ち込んで栽培したと言われています。
ルバーブはその土地の気候や土壌に適していたらしく、その後も定着したそうです。

ルバーブにはカリウムが比較的多く含まれています。
カリウムは、体内の余分なナトリウムの排出を促す作用があるため、高血圧など生活習慣病の予防によいとされます。

生で食べるとセロリのようにシャキシャキで、火にかけると繊維がほぐれてトロトロになります。
ジャムやパイなど、甘みをつけて調理されることの多いルバーブですが、その鮮やかな色と酸味を活かした食べ方があります。
それはずばり、“練り梅もどき”です。
ロンドンでも梅干しを手に入れることはできますが、なかなか値が張ります…
しかし、ルバーブを使って練り梅もどきを作れば、とっても安上がりに日本の味を楽しむことができますので、ぜひ一度お試しください。

練り梅もどきの作り方】
◆材料:ルバーブ4本、塩 小さじ1
◆手順:
①ルバーブをよく洗い、2センチくらいに斜めにスライスする
②鍋に入れ、塩を振りかけてなじませる
③火にかけると、水分が出て繊維がほぐれてくるので、こげないようにかきまぜる
④練り梅のような状態になったらできあがり
*酸味が強いと感じる場合は、少しハチミツを足すと味がやわらかくなります
*時間が経つと酸味や色味が抜けてきますので、できるだけお早めにお召し上がりください

鮮やかな赤
ほら!見た目もばっちり練り梅ごはん!

豆知識:葉っぱには毒性があるため食べられません!

ワイルドガーリック

英名:Wild Garlic、和名:クマネギ、クマニラ

こちらも春先から初夏にかけて、市場に並ぶ野菜です。
日本の行者ニンニクに似ています
ニンニクのような香りがするのでこのような名前がついていますが、ニラに近い感じです。
和名はクマネギで、ヨーロッパ各地での現地での呼び名としても、熊と結び付けられるものが多いそうですが、その理由のひとつとして、「熊が冬眠から目覚めて、最初に食べるのがワイルドガーリックの球根だ」と言われているそうです。

イギリスの人は春になると、森の中へワイルドガーリック採集に出かける人も多いのだとか。

森の中に小さな白い花が群生している姿はとてもかわいらしいけれど、その見た目とは裏腹に、あたり一面にニンニクの香りを放っているそうです。
この時期、森の中でニンニクの香りがするなと思ったら、それはワイルドガーリックかもしれません。

鉄分やマグネシウム、ビタミンを含み、血圧を下げる効果があるといわれています。

フレッシュな香りを生かして、ジェノベーゼソース風にしたりしますが、ニラの代わりに餃子や炒め物に入れても美味しく食べられます。
花や実の部分は、そのままさっと洗ってサラダやスープ、リゾットなどに加えれば、味も見た目にもアクセントになります。

白い花の部分も食べられます
小さな丸い実もしっかりニンニクの味と香り

【ワイルドガーリック・ペストの作り方】
◆材料:
ワイルドガーリック 1束、松の実またはカシューナッツ 100g、オリーブオイル 適量、塩 小さじ1 
◆手順:
①ワイルドガーリックを3センチ幅に切る
②全ての材料をフードプロセッサーに入れて混ぜる
*パスタと和えるのはもちろん、半分に切ったゆで卵にのせると、彩りもきれいでおもてなしにぴったり!

ペストはパスタとの相性抜群
実と花はサラダのトッピングに

豆知識:
イギリスではバジルの葉にオリーブ・オイルなどを加えてペースト状にしたジェノベーゼソースのことを
“ペスト”と呼び、ジェノベーゼパスタは“ペストパスタ”と呼ばれます。

フェンネル

英名:Fennel、和名:ウイキョウ

ずんぐりむっくりした体に、細くてワシャワシャした緑の毛が生えたようなこちらの野菜はフェンネルです。

アンパンマンのキャラクターに出てきそうな見た目だなぁ、と筆者は見る度に密かに思っています。

地中海原産で、食用や薬用として、古代エジプトやローマで栽培されていました。
もっとも古い時代から栽培されているハーブのひとつである、と言われています。

野菜売り場で売られているのは葉と鱗茎(下の白い部分)ですが、その種はフェンネルシードと呼ばれ香辛料となります。
香辛料として、ピクルスやケーキなどにもよく使われます。

食欲増進、消化不良などの作用があるとされています。

香りも見た目もディルによく似ていますが、独特の甘みがあります。
生のままサラダとして、調理してスープなどにしても美味しく食べられますし、魚料理との相性も抜群です。

【フェンネルとオレンジのサラダの作り方】
◆材料:
フェンネル 半分、オレンジ 1個、オリーブオイル 適量、塩 適量、お好みのナッツ お好きなだけ
◆手順:
①フェンネルの葉っぱは食べやすい大きさに切る
②鱗茎(下の白い部分)は芯を取り、薄くスライスする
③オレンジの外皮を剥き、内皮もはがす
④ナッツは薄くスライスするか細かく砕く
⑤全ての材料をボウルに入れ、オリーブオイルと塩で和える

フェンネルとオレンジのサラダ
フェンネルとシーフードのグラタン

生で食べるよりも火を通して食べる方が、フェンネル独特の風味が和らいで、お子さまにも食べやすくなります。

サムファイア

英名:Samphire、和名:厚岸草(アッケシソウ)

別名シーアスパラガス(海のアスパラガス)とも呼ばれるこの緑色の食材は、海藻ではありません

塩気のある湿地に生息する塩生植物で、オカヒジキの仲間です。
日本でも北海道や香川県の一部に自生していますが、日本では絶滅危惧種に指定されているため、収穫することはできません
ロンドンで売られているのは、主にイングランド産やイスラエル産のものが多いそうです。
スーパーの鮮魚コーナーや、魚屋さんなどで売られています。

厚岸草(アッケシソウ)という和名は、北海道の厚岸で発見されたことに由来しています

ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、アンチエイジング食材として注目されています。

塩田で育てられるため、かなりの塩分を含んでいます。
生食も可能ですが、強い塩気を和らげるため、さっと下茹でして食べられることが多いです。
ポテトサラダや混ぜごはんの具材にすると、塩気と鮮やかな緑色がアクセントになり、見た目も味も楽しむことができます。

【サムファイアとササミの和え物の作り方】
◆材料:
サムファイア 100g、ササミ 100g、ごま油 少々、塩 少々
◆手順:
①サムファイアをさっと茹でる
②ササミを茹でる
③ササミを食べやすい大きさに割く
④①と③にごま油を加えて和える
⑤塩で味をととのえる
*サムファイアはかなり塩気が強いので、塩を足す必要がない場合もあります。

サーモンとサムファイアのおにぎり
サムファイアとササミの和え物

番外編(イチゴの美味しい食べ方)

最後にご紹介するのはイチゴ
日本でもイギリスでもおなじみの春の果物なので、わざわざ紹介するまでもないのですが、イギリスならではのとっておきのイチゴの美味しい食べ方をご紹介します。

イギリスのイチゴは、見た目こそ真っ赤で美味しそうに見えるものの、とちおとめやアスカルビーなど糖度の高いイチゴを食べなれた日本人にとっては、酸味が強すぎたり、味が薄いと感じられたりします。

しかし、筆者はイギリスのイチゴを10倍美味しく食べる方法を見つけてしまいました!

それは…イチゴにレモンカードをつけて食べる方法です。
レモンカードとは、レモン果汁、バター、卵、砂糖を混ぜてクリーム状にしたもので、イギリスのスーパーなら、たいていどこでもジャムやハチミツとともに売り場に並べられています。
レモンカードをスコーンに塗って食べるなど、イギリスではおなじみの食材です。

筆者のおやつ用のため、映えない写真でスミマセン

日本でイチゴの相棒(?)と言えば練乳ですが、イギリスのイチゴの相棒にはレモンカードを強くお勧めします!
酸味の強いイチゴにレモンカードのこってり感と甘みが合わさり、それはそれは素敵なマリアージュを生み出します。
見た目も、赤と黄色でぐんと春らしくかわいい色合いになります。
市販のパイ生地にスライスしたイチゴとレモンカードを層にして重ねれば、春色ミルフィーユ風にもなります。
ぜひ試してみてくださいね。

豆知識:
イギリスでは、イチゴはタッパーに無造作に入れられて売られていますが、購入後、別の容器に移して、イチゴ同士が重ならないようにきれいに並べて保存すれば、傷みにくくなります。

まとめ

春から初夏にかけて楽しむことのできるイギリスならではの野菜、ルバーブ、ワイルドガーリック、フェンネル、サムフィアについて、簡単レシピとともにご紹介しました。
他にも今が旬の食材はたくさんありますし、ネットで調べるとレシピもたくさん出てきます。
スーパーに行くよりは、ファーマーズマーケットの方が、より多くの旬の食材に出会うことができますので、天気の良い日に散歩がてら、ファーマーズマーケットを訪れてみるのも楽しいですよ。

イギリスならでは、今の季節ならではの味覚を存分に楽しんでくださいね!

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この記事を書いた人

ロンドン駐在4年目、1男1女の母。カリアゲがトレードマーク。
キラリメンバーなのにキラキラしていない、地に足の着いたロンドン暮らしを満喫中。生活の中で得た知識や気づきを、読者の皆さまと共有したいと思います。私の情報が、誰かのお役に立てることを願いつつ。

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