イギリスの学校は公立、私立のほか様々な形態の学校があり日本とも違いがあるので複雑ですよね。駐在でイギリスの学校をお探しの方や日本の学校との違いなど気になる方の参考になれば幸いです。
イギリスの学校制度
イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドで若干違いがあるようです。下記はイングランドの教育制度になります。まず日本との一番の違いは学校の始まりが4月からではなく9月からとなります。
年齢 | 日本 | イギリス | イギリスの教育制度 |
---|---|---|---|
3-4 | 幼稚園 | Nursery | |
4-5 | 幼稚園 | Reception | Priamary Education |
5-6 | 幼稚園 | Year1 | ↓ |
6-7 | 小学校1年 | Year2 | ↓ |
7-8 | 小学校2年 | Year3 | ↓ |
8-9 | 小学校3年 | Year4 | ↓ |
9-10 | 小学校4年 | Year5 | ↓ |
10-11 | 小学校5年 | Year6 | ↓ |
11-12 | 小学校6年 | Year7 | Secondary Education |
12-13 | 中学校1年 | Year8 | ↓ |
13-14 | 中学校2年 | Year9 | ↓ |
14-15 | 中学校3年 | Year10 | ↓ |
15-16 | 高校1年 | Year11 | ↓ |
16-17 | 高校2年 | Year12 | Further Education (Sixth Form/College) |
17-18 | 高校3年 | Year13 | ↓ |
18- | 大学 | Higher Education |
イギリスでは5歳から16歳までが義務教育で、学校または家庭で教育を受けます。公立学校は無料。公立のほか私立学校、家で教育を受けるホームスクーリングがあります。
学校教育は16歳までですが、イングランドでは教育は18歳まで義務付けられていて、16歳(日本の高校1年生)以降に受ける教育は選択することができ、大学進学を目指すコースや就職に向けた職業コースがあります。
Nursery(3-4歳)
義務教育ではありませんが、3〜4歳になるとナーサリーと呼ばれる保育園で週15時間の無料の保育園教育を受けられます。
曜日や時間はアレンジすることができ、場所によって3歳以前から預けることもできます。
15時間以上預けたい場合は料金がかかり、共働きの場合は時間数の延長ができるようです。プライベート(私立)のナーサリーもありますが、ロンドンは特に高額なようです。
Reception(4-5歳)
9月の時点で満4歳から始まるプライマリースクール(小学校)の最初の一年、(Year1の準備生0年生)がレセプションと呼ばれています。
レセプションはプライマリースクールで学習する基盤を作る一年間です。(スコットランドと北アイルランドはレセプションはないようです。)学校は定員があるので、人気校は競争が激しいとのことです。
●各カウンシルによって申し込み時期なども異なるようです、こちらで確認できます。
→https://www.gov.uk/apply-for-primary-school-place
Priamary Y1〜Y6(5-11歳)
公立学校は無料で通うことができます。私立学校もあります。また家で親や家庭教師によるホームスクーリングが選択できるのもイギリスならではですよね。駐在の場合は日本に帰国することを考えると思うので、現地校のほか補習校に通う選択をする方も多いようです。
小学生は送迎が必須です。(※学校によってはYear5もしくは満10歳になったら学校に届出をして1人で登下校もオッケーなところもある)
▼こちらのレセプション、プライマリースクールについての記事も参考にしてみてください!
Secondary Y7〜Y11(11-16歳)
セカンダリーと呼ばれる中等教育期間です。セカンダリーの中でもComprehensive School /Public School /Private School /Grammar Schoolなど様々なタイプがあるようです。
最終学年Y11で受けるGCSE(General Certificate of Secondary Education )という統一試験はその後の進学や就職にも左右する重要なもの。学校を選ぶ際にはOfstedで評価を調べたり、実際に見学に行って決めたいですね。
●セカンダリーの申し込みなどはこちらで確認できます。
→https://www.gov.uk/apply-for-secondary-school-place
人気校など行きたい学校がある場合は、わざわざ学校の近くに引っ越す方もいらっしゃいます。
帰国後の受験のことを考え、セカンダリーの時期に現地校から日本人学校に編入する方もいます。
Further Education Y12〜Y13(16-18歳)
16歳(日本の高校1年生)以降に受けられる教育は、大学進学する準備のコース、就職に向けてトレーニングする職業コースから選択ができます。
大学進学を目指す人はシックスフォームと呼ばれる通常2年間のGCE-Aレベル(General Certificate of Education, Advanced Level) 取得コースへと進み、大学に進学しない人はパートタイムの教育か職業訓練を受けることになります。
みんなの経験談
ここからは実際イギリスの学校に通ってみての経験談を、先輩駐在妻に聞いてみました。
Q:今の学校を選んだ理由、決めたポイントはありますか?
- Ofsted(教育の監査局)
- 立地
- 学校のHP
- 家の近くだった
- 教育方針(モンテッソーリ)
- 補習校の先輩のアドバイス
駐在の場合、旦那さんの勤務地によって居住地を決めることが多いと思うので、その近くで学校を探すことになりますよね。
Ofstedはやはり皆さん参考にされているみたいで、GOV.ukのOfstedページでポストコードを入力すると、近くの学校の監査レポートを見ることができます。
●Ofsted
https://www.gov.uk/government/organisations/ofsted
Q:日本の学校と感じる違いはありますか?(教育方針や制度など)
- モンテッソーリなので自立性に重きをおいてくれる
- 2-5歳までクラスごとにわかれておらずワンフロアなので年齢の隔たりがない
- 教科書を持ち帰らない
- 宿題は週に1冊本を持ち帰るだけ
- 担任以外にもサポートの先生がいる
- 小さなグループに分かれての学習
- 個人の能力や課題に合わせて進めてくれる
- 親への連絡がメール&HP
- 給食が選べる
- ランチ持参でも可
- 個人主義で自由度が高い
このような声が挙がりました。きらりのメンバーは現地校に通っているお子さまが多く、学校の日本人の割合は「ほぼいない〜少ない」環境が多数。国際色豊かで日本の学校との違いをより感じそうですね。
Q:イギリスの学校のメリットやデメリットはありますか?
まずはメリットを教えてください!
メリットとしては、多国籍の子たちと学べる、個人の能力を見てくれる、英語力が自然と高まる、教育方針の選択肢が多い(モンテッソーリやシュタイナーなど)、小さいうちからしっかりとした教育が受けられる印象があります。
デメリットはどうでしょうか。
デメリットは、小学生まで送迎が必須、ナーサリーは補助があっても週五で通わせると高い、幼稚園バスがない、プライベート(私立)だと高額。
このような声が挙がりました。プライベート(私立)は高額なようです。送迎に関しては日本の方が送迎がなくてラク!という声もありました。
Q:これからイギリスに来る方や編入を考えている方に、アドバイスや伝えたいことがあれば教えてください!
学校選びのアドバイスや伝えたいことがあれば教えてください。
学校によって本当に様々なようです。Ofstedだけでなく、近所の人に聞く、ローカルなFBで実際に通ってる方に口コミを聞く、なども可能であればした方が良いです!気になったところには直接連絡して見学することが重要なので、学校選びは旦那さんにもぜひ協力してもらってください!
まとめ
イギリスは日本と比べて選択肢が豊富な反面、プライベートが高額だったり定員があったり、教育方針も学校によって差がありそうです。
色んな経験談を聞いて皆さんおっしゃるのが、個性を伸ばす教育がイギリスの良い点だということ。もちろん良い面だけではないと思いますが、イギリスの教育に触れられる良い機会でもあります。参考になれば幸いです。
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