こんにちは!
今年は、雨ばかりで気温が低いイギリスも、いよいよ夏の後半にさしかかりました。
なんとなく夏の疲れが出てくる時期でもありますよね。
まだまだ夏を楽しみたいけれど、リフレッシュもしたい!そんな気分ではないでしょうか?
本日は、夏のお出かけにおすすめしたいイギリス国立公園、Peak District National Park(ピークディストリクト)をご紹介します。
この夏の疲れを癒したり、のんびり過ごしたいな、という方にもおすすめですよ!
Peak District National Park(ピークディストリクト)とは
ピークディストリクトとは、1951年に制定されたイギリス最古の国立公園です。
広さは、1,437㎢で地域は、主にダービシャーですが、チェシャー、スタッフォードシャー、グレーターマンチェスター、ウェストヨークシャー、サウスヨークシャーまで渡っています。
見渡す限り広大な草原や谷、石灰岩の岩山、鍾乳洞、湖を楽しむことができます。
絶景スポットやアクティビティについて
ピークディストリクトには、沢山の絶景スポットやアクティビティがありますが、今回はそのうち代表的な3つの場所を選定してみました。
The Roaches ( ザ・ローチーズ)
印象的な砂岩の崖が連なる景観で、イギリスの尾根と呼ばれており標高は505mです。
見晴らしがよく、晴れた日にはウェールズの山々やマンチェスターの街並みが、きれいに見えます。
ハイキングやキャンプをしている人々が数多くいます。
この辺り一帯にある切り立つ岩山は、登ることができるのでクライミングのメッカとして知られています。
実は、1年ほど前にこの地域で突如、黒い豹が現れたとイギリス国内で話題になった場所でもあります。
希少な植物が見られるため、豊かな自然環境が保たれており、野生植物の保護区としても重要な役割を果たしています。
ボランティアによって頻繁に整備されており、その独特な地形と素晴らしい自然は、訪れる人々を常に魅了し続けています。
ザ・ローチーズは、広いピークディストリクト内でかなり南側に位置しているため、車で行くことをおすすめします。
また、すぐ近くには朝食、昼食、夕食、日曜日には、サンデーランチまでいただけるカフェレストランがあります。
地元の方から聞いた情報によると、素敵な中庭があり、ここからピークディストリクトの景色を一部、独り占めできるとのことです!
同場所にホリデーコテージもありますので、宿泊が可能です。
ローチーズティールーム&レストラン HP
Mom Tor( マム・トー)
母の丘と呼ばれており、写真家にも人気のスポットとして知られています。
とくに日の出や日の入り時には、幻想的な景色が広がり、心動かされること間違いなしです。
頂上付近には、青銅器時代に築かれたとされる円形の砦の遺跡が残っており、かつてはこの地域での防御拠点として機能していたと考えられています。
丘の斜面には、石器時代の遺跡も見つかっており、長い歴史を持つ場所であることが言えます。自然と歴史を同時に楽しむことができます。
標高は517mで、パラグライダーができる場所としても有名です。
ピークディストリクト公式HPでは、おすすめのハイキングプランが紹介されています。
爽やかな風を感じながら、澄んだ空気に包まれたピークディストリクトを一望できます。
鳥たちのさえずりが響き渡り、いつでも訪れる方を心地よく迎えてくれます。
Blue John Cavern ( ブルー・ジョン・キャバン)
ブルー・ジョン・キャバンに向かう道中の景色です。
ここでさえも絶景スポットでは、と思えてしまいます。
看板に沿って道を下っていきます。
下った先に鍾乳洞への入り口があります。お店も併設されおり、軽食やアイスクリームが楽しめます。
外にあるベンチに腰掛けて、広大な景色を眺めていると、時が過ぎるのを思わず忘れてしまいそうです。
ブルー・ジョン・キャバンとは、洞窟を意味しており、地下には鍾乳洞が広がっています。
周辺には4つの鍾乳洞が存在していますが、そのうちの1つになります。
ここは、石灰岩の地層内に形成され、何千年もの間にわたって自然の力によって形作られてきました。
鍾乳洞の名の由来であるブルージョンとは、この地域でしか採掘されない非常に希少なフルオライト(蛍石)の一種です。
美しい青と紫の縞模様が特徴的で、自然から生みだされた芸術とも言えます。現在でも少量ながら採掘され、工芸品やジュエリーとして利用されています。
鍾乳洞へは入場することができ、夏でもひんやりとしています。
ツアーガイドの説明を聞きながら、壮大な地下空間、見事な鍾乳石や石筍、そしてブルージョン鉱石の鮮やかな縞模様を見ることができます。
地元の人々の間では、この地域で採掘されたブルージョン鉱石が、古代ローマ時代から使用されていたと言われており、歴史的にも価値の高い場所とされています。
マム・トーやブルージョン・キャバンはともに近い距離にあります。そのため、徒歩や自転車での移動が可能となります。
素晴らしい景色と鍾乳洞の両方を楽しむことができますよ。
ブルー・ジョン・キャバン 公式HP
時間に余裕がある際には、1日をかけてのんびり過ごすこともできます。
ご家族やグループにも人気のアクティビティとして、簡単なハイキングコースから数百マイルにもわたる上級者向けのコース、乗馬も体験できます。また、サイクリングを楽しみたい方には、自転車の貸し出しもあります。
以下の公式サイトから詳細を確認できます。
ピークディストリクト 公式HP
個人的なおすすめ情報と注意点
ガイドブックには、あまり見かけない情報として便利な乗り降り自由、2階建て観光バスをおすすめします。
チェスターフィールド駅、ベイクウェルという街の中心地から乗車でき、ピークディストリクトやその周辺の見どころをバスで周遊できます。
またこのバスは、2つのルートに分かれており、周辺にあるChatsworth House ( チャッツワースハウス) イギリスで最も美しいと言われる貴族の館という場所へも経由しているので、他の観光地にも足を運べるお得なバスです。
チャッツワースハウスは、クリスマス時期には華やかに飾られて開放されており、訪れる方が多くなります。
チケットは、1日乗車券や2日乗車券、それ以上の日数なども選べます。
乗り降り自由なため、途中下車をしながらご自身のタイミングで楽しむことができます。
ちょっと景色を楽しみたいな、という方やコンパクトに見どころを楽しみたい方には最適ですよ!
また、ピークディストリクトへお出かけになる際に注意点として、トイレの場所を事前に調べておくことをおすすめします。
ほかには、ところどころ携帯の電波状況がよくないので、連絡をとる際には場所を選ぶ必要があります。
お土産屋さんやカフェを見つけたら、こちらで済ましておきましょう。
バス停には場所や時間帯、詳細が書いてあります。
2階建てのオープントップバスです。晴れている日には、最高の景色を楽しめます。
ピークディストリクト 周遊観光バス 公式HP
ピークディストリクトまでのアクセス
ピークディストリクトは、イギリス中部のマンチェスターとシェフィールドの間に位置しているため、ロンドンからのアクセスは比較的良いほうです。広い地域に渡っているので、いくつかの駅を利用することができるようです。
電車・車でのそれぞれの所要時間や特徴を簡単にまとめてみました。
電車の場合、今回はセント・パンクラス駅からチェスターフィールド駅まで、その後に路線バスを経て、約2時間45分のルートをおすすめします。
路線バスのハイウェイマンという停留所が、ピークディストリクトの最寄りとなります。
ここから徒歩や自転車、バス等で巡ることができるのですが、広範囲に渡って沢山の見どころがありますので、事前に行きたい場所を決定してからお出かけすると効率的です。
チェスターフィールド駅からピークディストリクトまで、路線バスでそのまま直接向かうのも良いですが、せっかく来たのならちょっとだけ寄り道してみませんか?
ピークディストリクトまで向かう途中に、ベイクウェルという街を通過します。
ベイクウェルは、イギリスの伝統菓子ベイクウェル・プディングやベイクウェル・タルト発祥の地として知られています。
ここでお土産を購入したり、美味しいお店を事前に調べておくのも良いかもしれません。
全体的に石造りの建物が多く、可愛らしい街並みが見られます。
チェスターフィールド駅周辺、ベイクウェルの中心地からは先ほどの路線バス、または観光バスともに乗車できますので、ご自身の予定に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
車の場合は、ロンドンから約3時間30分ほどで到着します。北上するにつれて、のどかな田園風景を横目にドライブを楽しめます。
至る所に牧場があり、搾りたての牛乳やアイスクリームを販売している看板を発見できます。
ドライブの途中にちょっと一息、立ち寄ってみるのも気分転換になります。
人馴れしていることが多く、牛のほうから近づいてきてくれることも!?
こんなに近距離で羊と遭遇しました。車道へ飛び出してこないか心配になります。
イギリスの田舎あるあるの1つですが、牧場から逃げ出した羊が、民家の近くで迷子になっていていることをよく見かけます。
道中は、穏やかな湖やイギリスの美しい緑に心癒されながらドライブできます。絵画のような景色に、思わず感動を覚えるほどです。
ピークディストリクトに近づいてくると、こんな景色が広がってきます。見通しは良いですが、街灯がないのでなるべく明るいうちに移動しましょう。
まとめ
ピークディストリクトには、他にもまだまだ見どころや楽しみ方があります。
あなただけのお気に入り絶景スポットを探してみるのもおすすめです!
ぜひ、イギリスの大自然を体感してみてください。