ロンドンにある英国王室の宮殿に 行ってみよう!

ロンドンには有名な「バッキンガム宮殿」以外にも、たくさんの英国王室の宮殿があります。
そして英国王室の宮殿のほとんどは一般人に公開(有料)されており、王室の長い歴史や暮らし・習慣などに触れることができるので、実際に訪れたことがある方も多いと思います。

そんな見どころ満載の素晴らしい宮殿の中で、ロンドンにある5つの宮殿と、北アイルランドにある1つの城に、一定期間中に何度でも入場することができるとてもお得なメンバーシップ制度があるのをご存知でしょうか。

 

目次

1.Historic Royal Palaces について

イギリスに残る歴史的な建築物や史跡などは、さまざまな慈善団体によって管理されています。そうした団体の一つである「Historic Royal Palaces」では、観光地としても有名な、以下の英国王室所有のロンドンにある宮殿と北アイルランドにある1つの城を管理しています。

◆ロンドン塔(Tower of London)
◆ハンプトン・コート宮殿(Hampton Court Palace)
◆バンケッティング・ハウス(Banqueting House)
◆ケンジントン宮殿(Kensington Palace)
◆キュー宮殿(Kew Palace)
◆ヒルズボロ城(Hillsborough Castle)

http://www.hrp.org.uk/

Historic Royal Palaces では、各宮殿・城の入場料や寄付金などの収益により、これらの維持・修復、運営を行っています。

2.Historic Royal Palaces のメンバーシップ

Historic Royal Palace が管理している建物は、見どころがたくさんあり、観光地としてもとても有名なところばかり。そして、北アイルランドにあるヒルズボロ城以外は、全てロンドンにある宮殿なので、どれも気軽に訪れることができます。

これらの宮殿に訪れたい!という方にオススメなのが、様々な特典を受けることができる「Historic Royal Palaces Membership」というメンバーシップ(会員)制度です。

https://www.hrp.org.uk/membership/

1.メンバーシップ特典

① 各宮殿の入場料は無料、回数制限がないので期限内(1年間)に何度でも。
② キュー宮殿がある世界遺産の「キュー・ガーデン」の入場料が10%OFF、同ガーデン内のパゴダ入場料も無料。
③ 宮殿内のショップ、カフェ、レストランの代金が10%OFF。
④ メンバー限定イベント、ツアー、セミナーへの参加。
⑤ メンバー向けマガジン「Inside Story」の無料購読。

2.会費・入会方法など

メンバーシップには以下のタイプがあります。

◆個人会員(16歳以上)… £55.00
◆ジョイント会員(16歳以上2名)… £83.00
◆ファミリー会員(16歳以上1名+5~15歳6名)… £79.00
◆ファミリー会員(16歳以上2名+5~15歳6名)… £111.00

全て1年間の期間で、オンライン、チケットカウンターでの直接申し込み、Eメールで申し込みができます。

各宮殿の入場料を個別に支払って入場することを考えると、この会費は大変お得に設定されています。また1年間の期間中は何度でも入場できるので、1度では広い宮殿内を回りきれないことや、予定していた日のお天気が悪くても心配する必要はありません。
美しい庭園を持つ宮殿は、何度も訪れることで季節ごとの様子の移り変わりを楽しむこともできます。

 

3.Historic Royal Palace 訪問レポート

筆者はロンドン在住歴が短く、ロンドンの有名スポットに出かけたことがあまりありませんでしたが、このメンバーシップのことを知り、歴史・王室好きなこともあり、早速入会してお出かけしてみました。

1.ロンドン塔

ロンドンにある4つの世界遺産のうちの一つ。
11世紀にイングランドを征服したノルマンディー公ウィリアム(ウィリアム1世)が築いた要塞を起源とし、1000年近くもの歴史の中で、時代と共に建築物、役割・機能が拡大、変化してきました。
要塞、宮殿、牢獄…、そして現在も英国王室が所有する宮殿であり、儀礼的な武器などの保管庫、礼拝所などとして使用され、Yeoman Warders(ロンドン塔の衛兵;Beefeaters)に管理されています。

Jewel Towerでは、イギリス王・女王が即位する戴冠式の時にだけ使用される、世界で2番目に大きなダイヤモンドが使われている王冠(St. Edward’s Crown)と、戴冠式後ウエストミンスター寺院から去る際、また英国議会の開会式に王・女王が臨席する際に使用される、世界で3番目に大きなダイヤモンドが使われている王冠(Imperial State Crown)を間近で見ることができます。
イギリス留学を経験した夏目漱石が「英国の歴史を煎じ詰めたものである」と表現したとおり、ここを訪れると目にするものすべてにストーリーがあり、現在にまで通じる壮大な歴史ドラマに触れることができます。

最近の話題としては、来場者数の激減の影響で、ロンドン塔にまつわる伝説にちなみ飼われている6羽のレイヴン(鴉)のうち2羽が8月末に逃げてしまったり、600年もの歴史があり就任に際しては軍出身者のうち相応の功績があることが条件となっているYeoman Warders(ロンドン塔の衛兵;Beefeaters)が解雇の危機に面していることなどがニュースになりました。

2.ハンプトン・コート宮殿

ロンドンの中心から電車で30~40分ほどの、南西部のテムズ川沿いにある宮殿。
16世紀にヘンリー8世の大法官であったトマス・ウルジーが、現在の宮殿の基礎となる大変美しい庭園を備えた素晴らしい宮殿を作り、それをヘンリー8世が羨んだことで王家に接収されたことが王室宮殿としての始まりです。
その後、18世紀半ばまで増改築と庭園の整備を繰り返しながら歴代の王の居城として使用され、19世紀半ばに当時の君主であるビクトリア女王が一般に開放し、現在に至るまで王室の暮らしを垣間見ることができる大変見ごたえのある観光スポットとなっています。

また、広大な敷地内にはたくさんの庭園があり、季節の良いお天気の日にはピクニックを楽しむ人もいたり、英国最大のフラワー・ショーと言われる「ハンプトン・コート宮殿フラワー・ショー」も毎年開催されています(2020年は中止)。

3.ケンジントン宮殿

ロンドンの中心にほど近いハイド・パークの西隣ケンジントン・ガーデンズ内に建ち、現在もロイヤルファミリーの住居として使われている宮殿。
1990年代にはチャールズ皇太子と故・ダイアナ元妃の、現在ではケンブリッジ公爵ウィリアムとキャサリン妃一家の住居として有名です。
17世紀初めに貴族の館として建てられ、17世紀末に当時の王位に就いていたウィリアム3世とメアリー2世が買い取りそこから王室宮殿となりました。

宮殿の一部は一般に公開されており、①1690年代ステュアート朝時代、王家として最初に住んだメアリー2世、②1700年代ハノーヴァー朝時代、最後の外国生まれ英国王ジョージ2世、③繁栄を極めた大英帝国を象徴するヴィクトリア女王が生まれ育ち、女王として即位するまで、という、3時代の王家の暮らしぶりを見ることができます。
また、故・ダイアナ元妃が実際に着ていたドレスや、デザイナーが彼女の洋服などをデザインしたときのデッサンと写真の数々が展示されています。

4.キュー宮殿

世界遺産・キュー・ガーデンズの中に建つ、イギリス最小と言われている宮殿。
17世紀半ばにオランダ商人が建てたカントリーハウスが起源で、18世紀になってから王室所有となり、18世紀末にはジョージ3世が療養期に家族そろって過ごしたことで知られています。
ジョージ3世は質素な暮らしを好んだ真面目な王と言われており、この王が好んだであろうこじんまりとした館とガーデンは、広大なキュー・ガーデンの北側、テムズ川沿いにそっと美しく存在しています。

内部にはジョージ3世が生活していた様子が忠実に再現されているそうなのですが、残念ながら2020年10月20日現在は臨時閉園中で、再オープンは2021年3月の予定だそうです。それまではかわいらしいレンガ造りの外観と庭園のみが楽しめます。

—————————————-

いかがでしたでしょうか。

筆者が訪れたのは以上の4か所(正確にはキュー宮殿には入場していないので3か所ですね)。2020年10月20日現在COVID-19の影響で閉園中のキュー宮殿とバンケッティング・ハウス(2021年3月開園予定)と、北アイルランドにあるヒルズボロ城には残念ながらすぐには行けそうにありません。それでもすでに訪れた宮殿でもクリスマスや早春の時期などにまた訪れたいと思いますし、訪問叶わずとも、とても充実したオンラインイベントやセミナーに参加したいと思います。

メンバー特典の恩恵を受けつつ、こうした歴史的・文化的財産である宮殿を維持・修復し、それらを管理・運営する人々の暮らしを支え、さらに後世へ守り伝えていくことへの一助ともなるこの会員制度を、多くの方に知っていただき、ご利用いただければうれしいです。

—————————————-

注)現在はメンバーシップ会員も、Historic Royal Palacesの公式ホームページ上から入場チケット(無料)の事前予約が必要です。

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次
閉じる