イギリスといえばアフタヌーンティーをイメージする方も多いはず。
老若男女が楽しむお茶の文化はイギリスの生活に根付いています。
たくさんのお店でアフタヌーンティーメニューを提供している一方で、人気がゆえに特にロンドン市内では価格が高騰し、いくら魅力的に思えてもためらってしまいます。
そこで今回は、元在英5年でスコーンの魅力にどっぷりハマった主婦がおすすめする、失敗しないロンドンで楽しめるアフタヌーンティーを、目的や趣向別に独断と偏見でチョイスしました。
観光でも在住の方でも、次のティータイムの参考になれば幸いです。
イギリスで本場のアフタヌーンティーを体験したい時は
The Drawing Room – Brown’s Hotel
Brown’s Hotel は、ロンドンのメイフェアにある5つ星ホテル。1837年に設立された現存するロンドン最古のホテルの1つと考えられています。
ビクトリア朝の洗練された伝統と、現代的な雰囲気が融合したホテルで、まさに“英国”を感じることができます。
装飾から陶磁器、味、サービスに至るまで、本場イギリスで本格的なアフタヌーンティーを体験できる場所として、右に出る場所はないと言っても過言ではないでしょう。
種類豊富な紅茶は選ぶのを迷ってしまうほど。こだわりがなければスタッフにおすすめを聞いてみてください。
まずサンドイッチとオープンサンドイッチの3段トレーが運ばれてきます。
その後のデザートは彩り豊かなケーキたち。ナプキンに包まれ温かく提供されるスコーンは絶品でした。
食べきれなければ持ち帰りも可能ですので申し出てみてください。
いちばん感動したのは、スタッフが紅茶を注ぎ足してくれる点です。最初の一杯を淹れてくれるお店はありましたが、わたしが訪れた中で自分でポットからカップに注がなかったのはBrown’sくらいじゃないかなと思います。
ほかにもあるかしら。
料金はTraditional Afternoon Tea£75。シャンパン付きだと£85からです。
ロンドン市内の高級ホテル価格ではありますが、特別な日の思い出や、なかなか味わえない本場の体験として訪れてみてはいかがでしょうか。
- 場所: Brown’s Hotel, Albermarle Street, London W1S 4BP
- 料金: £75〜
- 提供時間: 12PM – 6.30PM
- 公式HP (予約もこちらからできます)
現代的なおしゃれ空間でアフタヌーンティーを楽しみたい方は
Sketch
Sketchは、ロンドン メイフェアにある18世紀のグレードII指定の建物を改装したレストランです。
食、アート、音楽の融合を目指したSketchの特徴は、なんと言ってもおしゃれな内装。各テーマごとのフロアは多くのアーティストの手によって異なるデザインになっており、ファッショナブルで印象的な色づかいの豪華な装飾は、入った瞬間から非日常を味わえることでしょう。
Sketch=ピンクの印象が強い筆者ですが、現在はゴールドを基調とした内装になっています。定期的にデザインを変えているんですって。訪れる時期によって変化した内装を見られるのも楽しいですね。
ほかにも、バーエリアや森をイメージしたレストラン、(イギリスでは稀少な?)ミシュラン3つ星のレストランThe Lecture Room and Libraryがあります。
アフタヌーンティーのデザート類は、一つ一つ見た目も凝っていて色鮮やかです。
料金は£95から(シャンパン付きで£100)。
数日間もやし生活も覚悟な、ロンドン市内の中でも高価格帯ではありますが、現代的でおしゃれな空間でのひとときを楽しみたい方にピッタリのアフタヌーンティーです。
Sketchではトイレに行くのもお忘れなく!
- 場所: 9 Conduit Street, Mayfair, London W1S 2XG
- 料金: £95〜
- 提供時間: 11AM – 4.30PM
- 公式HP (予約もこちらからできます)
ロンドンの絶景を上空から楽しみたいあなたには
The Shard
The Shardは、ロンドンブリッジ近く高さ約 310 メートルの高層ビルで西ヨーロッパで最も高い建物の1つです。
中はホテル、レストラン、オフィス、住居などになっている比較的新しいロンドンのランドマークです。
68・69 階の展望デッキ、72 階の屋外スカイデッキから、テムズ川やロンドン市内の素晴らしい景色を眺めることができます。
展望デッキに行くには£28(2024年5月時点)の入場料がかかります。一方レストラン利用では入場料は必要ありません。
展望デッキよりは下層階となりますが、それでも十分な眺めを楽しむことができます。アフタヌーンティーや食事を楽しみながら、ゆっくりとロンドンの街並みを堪能したい時にピッタリです。
The Shardの中には7つのレストランがあり、一部でアフタヌーンティーを提供しています。
Aqua Shard
31階のAqua Shardでは現在、ピーターパンの冒険をイメージした“ピーターパン アフタヌーンティー”を提供しています。
ティースタンドは海賊船をイメージ、宝石箱の中にはスコーンなど、細部まで凝っていて見ているだけでも楽しいですね。
クラシックアフタヌーンティーの料金は1人あたり£70から。
提供時間は毎日午後12:00~15:15までです。
TING
The Shardの35階、シャングリラホテル内の中華料理レストラン“TING”でもアフタヌーンティーを楽しめます。
季節ごとにメニューが変わり、雲を彷彿とさせる演出が楽しいです。
2024年5月29日までは”The Bees in Bloom Afternoon Tea”が£78、シャンパン付きで£88からとなっています。
提供時間は月曜から木曜までが午後12:30-15:30、金曜から日曜が午後12:30-16:00です。
Oblix at the Shard
Oblix at the Shardは2つの異なるスペース(WESTとEAST)からなる32階にあるレストランです。Shardの中では割とカジュアルな雰囲気なので利用しやすいです。
アフタヌーンティーを楽しめるのはOblix East。
現在窓側席をリクエストするには追加で£5が必要になったようですが、良いシステムだと個人的には思います。
ほかのレストランにも言えることですが、正直Shard内のレストランは眺望代も含まれていると思うので、窓側席に座れるか座れないかで結構な差になってしまうと思います。
アフタヌーンティーなら必然的に昼間の眺めになりますが、The Shardからの日没や夜景も捨てがたいですので、夕刻以降の景色を楽しみたい時はディナーで利用してみてください。
クラシックアフタヌーンティーは£61、アルコール付きは+£36〜となっています。
提供時間は、午後12:00から16:00までです。
The Shardは、レストラン利用か展望台利用かで入り口が異なるので、事前に確認して出かけてね!https://www.the-shard.com/contact-us/
立地抜群、市内観光の合間に楽しみたい時は
Cafe Royal
ピカデリーサーカスからすぐのリージェントストリートにあるのが、1865年にオープンした5つ星ホテルCafe Royalです。
中心地のメインストリート沿いという抜群のロケーション。
ダイアナ妃をはじめ、名だたる著名人のお気に入りだったというCafe Royal。2024年、わたしたちも同じようにアフタヌーンティーを体験することができます。
バロック様式のグレードII指定建物に入り、全面鏡張りの部屋へ。芸術的な金色の装飾ときらびやかな雰囲気は豪華そのものです。
Traditional Afternoonteaで提供されるサンドイッチ、スコーン、スイーツはどれも上品で、「わたしたちは自信があります」と言っているような気品すら感じました。
ホテル内には、ほかにミシュラン2つ星のレストランがあります。
- 場所: 68 Regent Street, London, W1B 4DY
- 料金: £75〜
- 時間: 12PM – 5.30PM
- 公式HP (予約もこちらからできます)
かわいくておいしくて、ついでにロンドン観光も楽しみたい方には
Brigit’s Bakery
Brigit’s Bakeryは、コベントガーデンにあるベーカリー。店内でいただくこともできますが、Brigit’s Bakeryの特徴は、アフタヌーンティーを楽しみながら市内の観光名所をまわるバスツアーがあることです。
90分のバスツアーでは、ビッグベンやバッキンガム宮殿、ロンドンアイなど、主要なロンドンのランドマークをカバー。紅茶を片手に車窓から名所を眺めることができます。
Brigit’s Bakeryのスイーツはポップな色づかいで一目でかわいいっ!となるでしょう。
また筆者(スコーン好き)の独断と偏見では、Brigit’s BakeryのスコーンはロンドンのベストスコーンTop3に入ります。スコーンの美味しさを重視する方にもぜひ試してほしいお店です。
バスツアー、店内利用以外に、ピクニックボックス£28のテイクアウェイもできます。テイクアウェイならさらに気軽に楽しめますね。
お試しあれ。
- Classic Afternoon Tea London Sightseeing Bus Tour
- 料金: £45〜
- ツアー出発時間: 12:00, 12:30, 13:00, 14:30, 15:00, 15:30, 17:00
- 公式HP (予約もこちらからできます)
ひとりで気軽にアフタヌーンティーを楽しみたい時は
ここからいくつか、ひとりでアフタヌーンティーを楽しめる場所を紹介します。
イギリスでは老若男女誰もがアフタヌーンティーを楽しんでいるし、ビジネスシーンで利用している方もいるくらい根付いています。
しかし特にロンドンでは、料金が高い‥量が多い‥ひとりでは行きづらい‥といった難点もあります。
でも気軽にサクッとお茶したい時ありませんか?
そんな気分の時に行きやすい場所が以下です。
Huffkins
Huffkinsはコッツウォルズに本店がある在英日本人になぜか人気のベーカリーです。
ロンドンにはOxford StreetとKingstonに店舗があります。
ロンドンの2店舗はデパート内にありますので、とても入りやすいです。
スコーンとお茶のクリームティーメニューがありますので、休憩やちょっとした気分転換にも最適です。
“クリームティー”とは、一般的に紅茶、スコーン、クロテッドクリーム、ジャムのセットです。
スコーン好きな方や、フルのアフタヌーンティーでは量が多いなという時に最適のチョイスです。
もうひとつ“ハイティー”と呼ばれるものがあります。
こちらは歴史的に食事要素が強く、アフタヌーンティーよりも遅い時間(午後5時 – 7時くらい)に提供され、調理された温かい食事がプラスされたものを指すことが多いようです。
Fortnum&Mason
Fortnum&Masonといえばピカデリー本店Diamond Jubilee Tea Salonが有名ですが、たいてい混雑しています。
バンクにあるRoyal Exchange、またはSt. Pancras駅にある店舗は比較的ひとりでも入りやすいです。
またはピカデリー本店地下のベーカリーでは単品でスコーンを売ってますので、テイクアウェイするのもおすすめです。
Peggy Porschen
Peggy Porschenはチェルシーにあるカップケーキが有名なお店です。
カフェに近い雰囲気で、個々にオーダーできて気軽に利用できます。
本格的に楽しみたい時は£50のフルのアフタヌーンティーメニューもあり、食事も可能です。
インスタ映えスポットとしても有名なお店です。
中に入らなくても一見の価値あり。
V&A Cafe
V&A(Victoria and Albert Museum)はサウスケンジントンにある博物館。たくさんの人が訪れる観光スポットですが、こちらの併設カフェもおすすめです。
なんといってもV&A自体が無料で入れるという点と、カフェがあるThe Gamble Roomは世界初のミュージアムカフェで、1860年代に建てられたという歴史ある空間なのです。
カフェスペースだけにするには、もったいない気もする豪華な内装を眺めながらホッと一息つくことができます。
ただし至って普通のカフェですので、種類には限りがあり、本格的なアフタヌーンティーメニューはありません。
それでも休憩がてらクリームティーが楽しめる、貴重な場所だと思います。
British Museum
ロンドン観光のキング的存在のBritish Museum(大英博物館)には、併設レストランに本格的なアフタヌーンティーメニューがあります。
British Museumは世界初の国立公立博物館で入場無料。無料でありながら、隅々まで見学するとなると一日では到底見切れない広さを誇ります。
訪問計画の中に、ティータイムを入れてみてはいかがでしょうか。
こちらは予約も可能で、観光客が多く訪れる場所柄、ひとり利用も気軽にできます。
アフタヌーンティーは£35、クリームティーは£11です。
提供時間は11.30AM – 5PMです。
最も手軽という観点だったら、“おうちアフタヌーンティー”がいちばんかもしれませんね。
各スーパーで4個入りとかで売ってるスコーンも、それなりに美味しいです。
日本で売ってるスコーンとは比べものになりません。
クロテッドクリームとお気に入りのジャムを買って、お気に入りのお茶を入れたら、そこは立派なティールーム!
まとめ
目的や好み別に、ロンドンのアフタヌーンティーをご紹介しました。
下記のようなオファーが受けられるサイトでは、割安で予約できることがあります。正規で予約する前に一度見てみるといいかもしれません。
Afternoon Tea.co.uk :
https://www.afternoontea.co.uk
Virgin Experience Days:https://www.virginexperiencedays.co.uk/
スコーン好きの方は、スコーン ハントもおすすめです。
アフタヌーンティーはロンドンだけでもたくさんのチョイスがありますので、あなたのお気に入りのお店を見つけて、イギリスでの貴重な体験をぜひ楽しんでくださいね!