料理がまずいとよく言われるイギリスですが、
スーパーで売っている野菜、肉、魚などの生鮮食品自体はとってもおいしいんですよ!
イギリスに来て驚いたことのひとつです。
ただ、日本の野菜と違いがあるので欲しいものが見つからなかったり、
これってどう調理したらいいの‥?と迷ってしまうこともありますよね、、
そこで今回は、
スーパーのことなら主婦にお任せ!?
英在住主婦がイギリスのスーパーで売っている野菜と日本の野菜の違いをまとめました。
大容量なのに£1以下と価格が安いものも多くありがたい限り!
日々の食卓の参考になれば幸いです。
イギリスと日本の野菜で違いがあるもの
ネギ
Salad Onion
日本のネギに一番近いのはイギリスではSalad Onionになります。
長ネギと違って見た目が細くて小さく一見するとネギか分かりません。売り場もサラダコーナーにあったりします‥!どのスーパーでも50p前後で、オーガニック品であっても£1程度。
難点は量が少ないことで、まとめ買いしないとすぐ無くなります。日本のネギと同様の用途に使えます。
【おすすめ用途】
・納豆や冷奴のお供に
・そば・うどん・丼ものに
・味噌汁
‥など
Leek
もう一つネギ系で使える食材がセイヨウネギのLeekです。見た目は下仁田ネギに近く一見長ネギとして使えそうですが、味と食感が異なります。
Salad Onionと違ってみずみずしさがなくざくざくした食感です。
そのため生食よりも、オーブン系の料理、スープ、魚料理のソースなど加熱して使う料理におすすめです。
【おすすめ用途】
・フィッシュパイなどオーブン系の料理に
・スープ
・魚料理のソース
・焼きネギ
‥など
キャベツ
キャベツはたくさんの種類があります。作る料理によって使い分けていこう。
Sweetheart Cabbage/Spring Cabbage
日本のキャベツの味に一番近いのがSweetheart Cabbage(またはSpring Cabbage)になります。
見た目と名前がかわいい三角形のキャベツです。生食でも加熱しても日本のキャベツと同様に使え、味も変わりません。
【おすすめ用途】
・千切りキャベツ
・ロールキャベツ
・炒め物
‥など
White Cabbage
名前の通り白色のキャベツがWhite Cabbageです。見た目が日本のキャベツと一番似ているのですが味と食感が異なります。
甘さが少なめで生食よりも、炒め物や煮込み料理など加熱したほうがおいしいです。
【おすすめ用途】
・炒め物
・ボルシチに
Savoy Cabbage
日本だとちりめんキャベツと呼ばれているSavoy Cabbageです。
縮れた葉が特徴的なキャベツで一般的に売られています。
食物繊維がほかのキャベツよりも豊富。固いので生食には向いていませんが、煮崩れしにくくロールキャベツなどにおすすめです。
【おすすめ用途】
・ロールキャベツ
・ポトフ
・スープ
Red Cabbage
名前の通りの赤いキャベツがRed Cabbageです。個人的に生食用キャベツではSweetheart Cabbageの次に重宝しています。
色合いがよくそのまま切っただけでも華やかになるので、そのままサラダでもコールスローやマリネにするのもおすすめです。
【おすすめ用途】
・コールスロー
・マリネ
‥など
Brussels sprout
芽キャベツのBrussels sproutも一般的です。芽キャベツと聞くと日本ではシチューのイメージがあるのですが、オーブン料理や大皿料理などどちらかというとパーティーで活用されることが多い印象です。
丸ごと使えてとても便利。ローストやじっくり炒めるのがおすすめです。そしてイギリスのクリスマスには欠かせない食材の一つになっています。
【おすすめ用途】
・ロースト
・炒め物
‥など
ピーマン
日本のピーマンに近いものはPepperとして売られています。パプリカで代用することが多いです。
Sweet Pepper
Sweet Pepperは日本で食べるのと同じパプリカです。
バラ売りもありますが赤、黄、緑などの3個パックで売られていることも多く値段も安くて重宝します。
お米とハーブを中に詰めてオーブンで焼くギリシャ料理のイェミスタなどのスタッフド(詰め物)料理は、見た目が華やかになるのでパーティーなどにも最適です。
【おすすめ用途】
・サラダ
・ピクルス
・イェミスタなどの詰め物料理に
Padron Pepper
タパスによく使われるPadron Pepperはししとうの一種です。たまに外れにあたると辛いものもあります。
ピーマンの丸焼きと同じような感じで、丸ごとオリーブオイルと塩で炒め、お好みでアイオリソースと共にいただくと簡単なのに立派なタパスに。「あと一品」にもおすすめ。とてもおいしくいただけます。
【おすすめ用途】
・タパス料理に
きのこ類
きのこはビタミンDが豊富だから、日照時間が短く暗い時期が長いイギリスでは欠かせない食材です。料理に使う目的以外にも在英中の健康面、栄養面を考えて積極的に取り入れたいのがきのこ類です。
日本のぶなしめじやエリンギ並みに主流なのが、イギリスではMushroomになります。
Mushroom
Mushroomといっても小ぶりなものから大きいものまでたくさんの種類があって、よく見るのはChestnut Mushroom、Brown Mushroom、White Mushroom、Large Flat Mushroomです。
値段が安いのと、色んな料理に使えるポテンシャル高い食材なので重宝してます。
スタッフド(詰め物)料理は見た目が華やかになりますし、大きいマッシュルームはそれだけで存在感があってただ焼くだけでも「もう一品」として立派な前菜になってくれます。
【おすすめ用途】
・イングリッシュブレックファストに
・スタッフドマッシュルーム
・肉料理等の付け合わせに
・スープ
・ソテー
‥など
Shiitake Mushroom
しいたけは日本名のShiitake Mushroomとして売られているか、きのこミックス商品のExotic(WildまたはWoodland) Mushroom Mixにもしいたけが入っています。
きのこミックスはしいたけのほか、日本でおなじみのエリンギ、ぶなしめじ、ヒラタケが混在していることが多いです。エリンギが単体で売られているお店もあります。
また近年は、乾燥しいたけのDried Shiitake Mushroomsも一般スーパーでもよく見かけるようになりました。日持ちするし少量でも使えて便利ですよね。
【おすすめ用途】
・焼きそば・焼きうどんなどの具材
・バター炒め
・乾燥しいたけは戻して和食に
‥など
Oyster Mushroom
Oyster Mushroomという種類のきのこも一般的に売られています。こちらはヒラタケの仲間のようで肉厚で食感が良く癖がないので食べやすいのが特徴です。
ソテーするだけでおいしくいただけます。炒めても水っぽくなりすぎません。
【おすすめ用途】
・ソテー
・炒め物
Dried Porcini Mushrooms
乾燥きのこの中でおすすめするのがDried Porcini Mushrooms、ポルチーニ茸です。
日本よりも安価で手が出しやすく、戻し汁を加えたパスタやリゾットは絶品です。
【おすすめ用途】
・パスタ
・リゾット
その他のきのこ類
オーガニック食材店やWhole Foods Marketでは、
紹介しきれないくらいたくさんの種類のきのこが売られています。
日本でおなじみのきのこであるぶなしめじ、えのき、なめこが欲しい場合は、
日系スーパー、アジアスーパー、またはオンラインでゲットしてくださいね。
ほうれん草
日本と同じほうれん草は普段スーパーにはないので日系かアジアスーパーへ。(筆者は一度だけ見たことがありますが‥それ以降はないです‥!)
Baby Spinach
通常一般のスーパーで買えるほうれん草はサラダ用のBaby Spinachです。やはりサラダとしてそのまま食べるのに向いており、茹でたり加熱には不向きです。
おひたしや胡麻和えなどで日本と同じほうれん草を使いたい場合は日系・アジアスーパーへGOです。
Frozen Whole Leaf Spinach
Baby Spinachよりは汎用性が高いのが冷凍のほうれん草です。イギリスは冷凍野菜がかなり充実しています。
冷凍ほうれん草もあるので生ほうれん草よりは味や使い勝手が劣るかもしれませんが日系に行けない場合にはおすすめです。
加熱して使用します。
【おすすめ用途】
・魚・肉料理付け合わせ
・クリームスピナッチ
・スープ
・バター炒め
・胡麻和えなどの日本食にも
ニラ
日本のようなニラはスーパーにはないのでChiveで代用可能です。個人的にChiveは代用品として教えてもらってかなり助かったものの一つです。
Chive
Chiveはハーブコーナーにあります。味匂い共にニラです。
とても少量なのが残念ポイントですが、ニラを求めにわざわざ日系スーパーに行かなくてよくとても便利な商品です。
餃子の具やニラ玉など、やっぱりニラがないとちょっと寂しいよね‥!って時におすすめです。
【おすすめ用途】
・餃子の具
・ニラ玉
・炒め物の具
‥など
大根
Mooli
一部の大型スーパーで購入できるのがMooliです。見た目は日本の大根と変わりませんが、みずみずしさが少なめで繊維が多い印象です。
サラダなどの生食、和食にも使えますが、日系スーパー・アジアスーパーで買える日本と同様の大根の方がやっぱりおいしいです。
【おすすめ用途】
・大根サラダ
・大根が無性に食べたくなった時に
Radish
イギリスではRadishの方が一般的でどのスーパーにもたいてい置いてあります。
サラダやマリネなど生食で食べることが多いでしょう。
【おすすめ用途】
・サラダ
・マリネ、ピクルス
・バーニャカウダに
Radish Sprouts
Radish Sproutsはかいわれ大根です。一般のスーパーでも売られており、味も一緒で同じように使えます。
かいわれ大根単品以外に、Alfalfa Sprouts、日本でもお馴染みのBrocccori Sprouts(ブロッコリースプラウト)と共にSalada topperという商品に含まれていることもあります。
かぶ
Turnip
日本のように葉の部分がないので一見分らないのですが、Turnipは日本のかぶと変わらず味も同じです。
漬物やサラダなどの生食でも加熱でも、また日本と同じようにも使用できます。
【おすすめ用途】
・漬物
・ロースト
Swede
ルタバガ、スウェーデンカブとも呼ばれているSwedeもカブの仲間。
炒めるとシャキシャキで和食では煮物など大根のように使えます。
北欧やその他ヨーロッパでは、サラダや、人参と一緒に茹でたマッシュポテト、ペーストなど様々な方法で食べるそう。
ちなみにハロウィンのランタンは、かぼちゃが普及する前はルタバガをくり抜いて作られていました。
【おすすめ用途】
・大根の代用として和食に
・ロースト
さつまいも
Sweet Potato
Sweet Potatoは日本のさつまいもと違い身がオレンジ色でさつまいもほど甘くないですが、ローストやフライでおいしくいただけます。
イギリスで‟Chips”といえばじゃがいものフライドポテトのことですが、隠れファンが多い!?のがSweet PotatoのChips。
パブやレストランのサイドメニューにもあり、スーパーではChips用にカットされたものがあり調理が簡単で便利です。
【おすすめ用途】
・チップス
・ロースト
・スープ
・イギリスではカレー系のレシピに登場することも多い
人参
Carrot
Carrot(人参)は日本のものと味も見た目も変わりませんが、主婦にとっては注意が必要な食材だったりするのでご紹介します。
業務用か大家族用かと言わんばかりに大容量で売られていることがほとんどで、しかも激安なので家計に優しくありがたい食材の一つです。
ただし劣化が早く、腐らせる食材No1と言っても過言ではありません‥!早めに使い切るか、バラ売りを買うか、用途によって考えてみてください‥!
Parsnip
同じ人参コーナーで見かけるのが白色のParsnip。
生食より加熱向きで、味は人参、食感はイモに近く煮込み料理やローストもおいしい。和食にも○。
食物繊維やビタミンも豊富なのでイギリスならではの野菜にもチャレンジしてみては。
【おすすめ用途】
・ロースト
・きんぴらごぼう
‥など
イギリス野菜パースニップを使った和食にもチャレンジしてみよう!
豆苗
Pea Shoot
豆苗はサラダコーナーにあるPea Shootが一番近いです。パックで売られているので日本のように複数回収穫はできません‥!
炒めてしまうとかなりカサが減ってしまうのが残念ですが、にんにくと共にごま油でさっと炒めれば、某有名中華チェーン店にもありそうなお手軽な副菜が簡単にできます。
【おすすめ用途】
・さっと炒めて副菜に
・サラダ
たけのこ
Bamboo Shoot
たけのこは、缶詰で売られているBamboo Shootがスーパーで購入できます。
日本のたけのこに比べ繊維が多い印象ですが、カットされているので炒め物はもちろん、ラーメン用のメンマも自宅で簡単に作れて便利な商品。
Bamboo Shootと共に置かれていることの多い、Water Chestnutは日本ではなじみがないですが、れんこんのようなシャキシャキした食感で、炒め物におすすめです。
【おすすめ用途】
・炒め物
・メンマ
かぼちゃ
Butternut Squash
ひょうたん型のButternut Squashは、イギリスで見るかぼちゃの一種としては最もメジャーです。
日本のかぼちゃと比べると水分が多く和食としての用途で同じように使うのは難しく、マッシュやポタージュ、ロースト向き。あらかじめカットされた商品は使いやすくておすすめです。
ハロウィン時期になるとPumpkinも店頭に並びますが、どちらかというとハロウィンのランタン用という感じ。Pumpkinの甘味も日本のかぼちゃよりは少ないです。
【おすすめ用途】
・スープ、ポタージュ
・ロースト
・炒め物の具材
その他のイギリススーパーで買える野菜
きゅうり(Cucumber)は日本のものよりおおぶり大味でシャキシャキ感が少なめです。生食できますが豚肉などと一緒に炒めて中華風の味付けで加熱して食べるのもおすすめです。
チンゲン菜(Pak choi)、白菜(Chinese Leaf)、オクラ(Okura)、そら豆(Fava bean)なども一般のスーパーで手に入ります。味も同じです。
近年の健康志向からかキムチが注目を浴びており、白菜を買って自作もできちゃいます。里芋は大型店であれば見かけることがあります。
逆に日系スーパーやアジアスーパーにしかないのが、上記で紹介した以外だとれんこん、長芋、ごぼうあたりでしょうか。筆者はアジアスーパーのルーファンで買っています。
【番外編】イギリススーパーのお米
日本人にとって欠かせないお米は、日系スーパーやオンラインで買うのが確実ですが、仮に一般のスーパーで買うとしたら‟Sushi Rice”という商品が一番近いです。スーパーブランドもSushi Riceを出していますが「はるか」があればこちらがおすすめです。白米以外に玄米(Brown Sushi Rice)を見かけることも増え、日本では割高な玄米はイギリスでは安く手に入ります。
いずれにしてもスーパーでは少量でしか売っていないので、とりあえず欲しいときだけこちらで代用しています。
雑穀米を作ってみよう!
‟Pearl Barley”という商品は白米と混ぜて炊くと麦ごはんとして使えて便利です。前述の玄米、キヌアなどもあるのでお好きなものと共に混ぜて炊けば、オリジナル雑穀米ができあがります。
ちなみに日系スーパーでは野菜を含め調味料や加工品など主要なものは置いてあるので、イギリスでの食生活に困ることはありません。近くに日系がなくてもオンラインで買えます。もちろん全てが揃うわけではありませんが、海外でも日本と同じような食生活を送ることができますご安心ください!
まとめ
筆者はどちらかというと、
日系は最低限で一般スーパーで済ませたい派です。
もちろん不便なこともあるし高くても
日系で揃えちゃったほうがラクではあるけれど、
代用できそうなもので試したり
なければ自作してしまったりと、
生活の知恵がどんどんついてきます。
おそらくヘルシーと思われている日本食のイメージで、スーパーも日本の調味料や食材の品揃えを年々増やしている印象ですよね。(スーパーが作ってるブランドの商品はあまりお勧めできませんが、、)
多国籍国家ならではのイギリスで各国の料理にトライしたり、
日本では見かけないイギリス野菜に挑戦してみるのも意外と楽しいですよ。