【秋の味覚!】イギリスの栗とさつまいもとカボチャを楽しもう

イギリスの短い夏が終わると徐々に紅葉が始まりこれまた短い秋の幕開けです。

「秋といえば食」ですが、日本では代表的な食材としてはさつまいもカボチャが思い浮かびますよね。

ではイギリスでは秋の食材事情はどうなっているの!?

食材やスーパーのことなら主婦におまかせ!?
元英在住主婦がご紹介します!

それぞれの簡単なレシピアイデアも紹介しています。日々の参考になれば幸いです。

目次

イギリスの栗(Chestnut)

公園にゴロゴロ栗が落ち始める

10月以降に公園を散歩していると、地面にゴロゴロ落ちている栗を見かけるようになるかもしれません。

栗はローマ人によってイギリスに持ち込まれたと言われている外来のものですが、現在ではイギリス全土の森林や公園で栗の木を見かけることができ、一般的には温暖な気候を好むためイングランド南部の地域でよく見られるそうです。

筆者も秋に公園を散歩中栗を発見したことがあって、しかもとてもおいしそうだったんですね(笑)

「拾ってください!」と言わんばかりのツヤツヤした光沢と、甘い身が詰まってそうな形‥。リスだけでなく人間もかなり誘惑されました。

栗拾いに関して

リッチモンドパークやブッシーパークなどのロイヤルパークでは、野生動物を保護するために栗やキノコの採取が禁止されている場所があります。

特に鹿の群れは繁殖期が終わると、冬を越すために必要な体重を増やすために甘い栗をむさぼり食べる必要があるそう。

逮捕者も出ているようなので[ソース]、栗拾いをする際には禁止エリアでないかや、野生動物に影響のない量などのルールに注意してくださいね。

»Richmond Park
»National Trustの採取ポリシー
»Woodland Trustの採取ポリシー

トチの実(Conker)に注意

栗によく似たものにマロニエの木のトチの実というものがあります。

こちらは毒性物質が含まれているので注意です。(適切な処置をすれば食べられないこともないみたいですが)食用には適しておらず、イギリスでは遊び道具のようです。栗との主な違いは以下の通りです。

  • トチの実:一般的に大きく丸い形。表面は滑らかで色は淡い茶色。イガが少なく一つの殻の中に通常1つの実が含まれている。
  • :一般的に小さく平べったい。表面には細かい線があって濃い茶色。イガが多く一つの殻の中に1つまたは複数の実が含まれている。

ちなみに、ノーサンプトンシャー州のサウスウィック村で毎年「世界コンカー選手権(World Conker Championships)」という世界大会が開催されてるんだって‥!

長いひもを通したトチの実(コンカー)を2人のプレーヤーがぶつけ合って、相手のコンカーを割った方が勝つゲーム。

あなたも世界チャンピオンになれるチャンスかも!?しれませんよ!

街を散策しながら、この木なんの木?探してみよう!

スーパーで栗を買う

食用の生栗は、秋の時期10月頃〜クリスマス時期くらいまでスーパーなどで見かけるようになります。栗には、ビタミンCやビタミン B、マグネシウム、カリウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれています。

秋といえばの栗ごはんから、ロースト、詰め物、お菓子作りなどさまざまなレシピで活用してみよう!

生栗がなくても一年中スーパーで売っている栗商品にはこちらのシリーズがあります。

「WHOLE CHESTNUTS」はまさに甘栗。そのまま食べてもおいしいです。

「CHESTNUT PUREE」はお菓子作りにも使えそうですね。

ほかには冷凍されている栗を買う選択肢があります。Waitrose、アジア系スーパーで探してみよう。

イギリスの栗を使ったレシピアイデア

栗は多用途な食材でイギリスでもさまざまな料理やデザートに使用されています。

特にクリスマスシーズンには栗を使った料理が多くの家庭で楽しまれています。以下が栗を使ったレシピの一例です。

栗のロースト(Roasted Chestnuts)

  • 栗を十字に切り込みを入れ、オーブンで焼きます。
  • 塩を振ってそのまま食べるか、他の料理に使用します。

栗と鶏肉のパイ(Chestnut and Chicken Pie)

  • 鶏肉、栗、野菜を煮込みます。
  • パイ生地で覆いオーブンで焼きます。

栗のスープ(Chestnut Soup)

  • 玉ねぎ、にんにくを炒め栗とブイヨンを入れ煮込みます。
  • ミキサーなどで滑らかにし牛乳やココナッツミルクなどを加えて塩コショウで味を整えます。

栗と野菜のスタッフィング(Chestnut and Vegetable Stuffing)

  • 栗、玉ねぎ、セロリなどを炒めます。
  • 肉料理などの詰め物として使用します。
  • 香辛料と共にオーブンで焼きます。

栗のプディング(Chestnut Pudding)

  • 栗のペースト、砂糖、卵、ミルクを混ぜ合わせます。
  • オーブンで焼き、冷やして食べます。

イギリスで料理を作る時の筆者おすすめサイトは「BBC goodfood」。そのほかWaitroseTescoのフリーペーパーもよく参考にしてます。

日本の栗と同じように使えるのでもちろん和食にも!ちょっと強引だけど筆者はMerchantのWhole Chestnutsで栗ごはん作りました。生栗ではないけどまずまずな出来でしたよ。

モンブランに関して

日本で栗のデザートといえばモンブランが人気ですが、イギリスでは栗を主としたモンブランは、フランスやイタリア、日本ほど一般的なデザートではないようです。

栗自体は人気がありますが、デザート用途ではモンブランよりも前述のプディングやミンスパイ、タルトなどで使用されることが多いです。

なのでモンブランを食べたいときは、日系やフレンチパティスリーで探してみよう。

モンブランに限らず、日本のようなふわふわなケーキは日系パティスリーでないと食べられないです。

WA CAFEはイーリングとロンドン市内にある、ここに行けば間違いなし!な在英日本人のオアシス。

食だけじゃなくて秋は紅葉も楽しみたいね!

イギリスのさつまいも(Sweet Potato)

イギリスのさつまいもはSweet Potato。栗と違い一年中売っています。

なので秋だからこそ買う!ということにはならないかもしれませんが、8月下旬〜11月上旬に収穫される秋の作物になります。

イギリスにおいて、さつまいも(Sweet Potato)は比較的新しい食材のようですが、近年イギリスをはじめヨーロッパでも人気が高まっているとのこと。

特にイギリスはじゃがいもの消費国でもあるからか、さつまいも人気が上昇中。各スーパーでは売り上げが年々増加してるんだとか。

ビタミンA、ビタミンC、食物繊維などが豊富で、じゃがいもより低カロリー。栄養価が高く加熱してもビタミンCが壊れにくいという特長があり血糖値の上昇が低いというから嬉しいです。

健康志向の高まりや多文化社会の影響によって、さつまいもは多様な料理で使用されるようになっています。

味は日本のさつまいもよりも甘さ控えめです。

隠れファンが多い!さつまいものチップス

Fish&Chipsでおなじみの「Chips(チップス)」。いわゆるイギリスでじゃがいものフライドポテトのことですが、意外とファンが多いのが、さつまいも(Sweet Potato)のチップス

甘さと塩気が絶妙でじゃがいものチップスより好き!という方も多いです。パブや、レストランのサイドメニューにもありますよ。

おうちで楽しみたい方は、だいたいのスーパーでチップスやロースト用にカットされたものが売られていて便利です。

イギリスのSweet Popatoを使ったレシピアイデア

さつまいものスープ(Sweet potato soup)

  • さつまいも、玉ねぎ、にんにくなどを炒めます。
  • 牛乳やココナッツミルク、ブイヨンなどを加えてミキサーなどで滑らかにします。

さつまいものグラタン(Sweet potato gratin)

  • バターを溶かし小麦粉を加えた後少しずつ牛乳を混ぜてベシャメルソースを作ります。
  • さつまいもや玉ねぎなどお好みの野菜を炒めソースをかけ、チーズをのせてオーブンで焼きます。

さつまいもと鶏肉のカレー(Sweet potato Chicken curry)

  • さつまいもと鶏肉、玉ねぎ、にんにくを炒め、カレースパイスで煮込みます。
  • ※イギリスではカレーの具材として紹介されていることが多いようです。

和食レシピに使う際には‥

  • 和食のレシピにも使えますが、日本のさつまいもより甘みが少なくホクホク感が少ない点に留意です。

    個人的には和食よりもローストやチップスがおすすめです。

他にもイギリスと日本の野菜は違うものがあるよ

イギリスのカボチャ(Butternut Squash)

イギリスでは通年で代用できるのはひょうたんの形をしたButternut Squashになります。

いわゆるPumpkinはハロウィン時期に出回り、中身をくり抜いてジャックオーランタンにも使用されます。

日本のカボチャはKabochaという分類になるようで、SquashやpumpkinはKabochaよりも甘さが少ないです。

Sweet Potato同様、Butternut Squashも健康志向によりその栄養価の高さから注目されています。

ビタミンA、ビタミンC、食物繊維などが豊富で低カロリーであるため、ダイエットや健康維持にも良いとされています。

ジャックオーランタンを自作してみよう!

イギリスのButternut Squashを使ったレシピアイデア

Butternut Squashもカット野菜コーナーにカット済みが売られていて便利です。

スライスタイプと角切りのものがあるので用途に合わせて選べます。

バターナットスクオッシュスープ(Butternut Squash soup)

  • バターナットスクオッシュ、玉ねぎ、にんにくなどを炒めます。
  • 牛乳やココナッツミルク、ブイヨンなどを加えてミキサーなどで滑らかにします。

グラタンの具材として(For gratin)

  • バターを溶かし小麦粉を加えた後少しずつ牛乳を混ぜてベシャメルソースを作ります。
  • バターナットスクオッシュや玉ねぎなどお好みの野菜を炒めソースをかけ、チーズをのせてオーブンで焼きます。

カレーの具材として(For curry)

  • 日本式カレーの具材としても使えます。

和食レシピに使う際には‥

  • 和食のレシピにも使えますがSweet Potato同様、日本のカボチャより甘みやねっとり感が少ないです。

    煮物などカボチャ感を活かした料理よりも、カレーやグラタン、炒め物などの具材の一つとしての使用が個人的にはおすすめです。

秋野菜の次は冬野菜にもチャレンジ!

おまけ:イギリスの柿(Persimmon/Kaki)

秋の果物といえば柿も思い浮かびますよね。イギリスでは柿はPersimmonまたはKakiが売られています。

PersimmonはKakiよりも黄色の果肉ですが味は柿と同じ。Tescoなど一般のスーパーで購入可。KakiはWhole Foods Marketで発見しました。

筆者は日本では固かったり甘くなかったりすることがあるので柿はあまり食べません‥。しかしイギリスでよく買うようになりました。

PersimmonもKakiもどちらも甘くて日本よりハズレが少なくジューシーでおいしいんですよ。

そのまま食べてもよし。生ハムやチーズなどと一緒におしゃれな前菜としてもおすすめ。見かけたらぜひ試してみてくださいね!

まとめ

イギリスと日本ともに秋は豊かな食材が揃う季節です。

イギリスでは、栗などの秋の代表的な食材は、ハロウィンやクリスマスに向けて人気が高まります。スープやロースト、デザートとして楽しまれ、寒い季節に体を温める食文化が色濃く反映されています。

季節の食材を取り入れることで一年の季節の移り変わりやイギリスの文化を感じることもできます。イギリスでも秋の食材や料理に挑戦して楽しんでみてはいかがでしょうか!

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この記事を書いた人

主にロンドン在住の駐在妻を中心としたコミュニティグループ。イギリス生活、子育て、観光、グルメ等お役立ち情報をお届けします。妻・母だけではない「わたし」の居場所。駐在妻をキャリアに、豊かな帯同生活を目指し「わたしをアップグレード」するための機会を提供しています。

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