イギリスは国別在留邦人数が約6万人。
世界で第6位と比較的日本人が多く住む国です。
特にロンドンは、日系スーパーや日系病院・学校、日本人コミュニティがあるので外国人であっても住みやすい国です。
でも実際リアルはどうなの!?
・語学
・文化
・治安
・食生活
・医療
・学校
・帯同の楽しみ方
イギリス生活において感じる疑問について、5年間ロンドンで帯同生活を送った筆者が感じたことを、駐在妻目線で共有します。
皆さまの豊かな海外生活の参考になれば幸いです。
イギリス生活での語学とコミュニケーションについて
英語が心配だけど大丈夫‥?
日常生活を送るだけであれば、
簡単な英語だけでも生活できます。
イギリスが想像以上に多国籍国家であることを
頭に入れておくと良いでしょう。
特にロンドンは、ネイティブスピーカーはどこ?と感じるくらい多言語が飛び交っています。非ネイティブ同士で思い思いの英語を話していると言うイメージです。
ポジティブに捉えるなら、
“失敗を恐れず英語を話せる環境”とも言えます。
英語の文法や発音が正しいかどうかなんて、
日常のコミュニケーションでは気にしてない。
それよりも、
「伝える・伝えようとする」であったり、非ネイティブ同士の〇〇イングリッシュを理解し合おうとする姿勢が大事かもしれません。
正しい英語 < コミュニケーションをとる
これをぜひ意識してみてください。
おすすめの英語の勉強法はある?
現在は英語の勉強方法は様々な選択肢があると思うので、ご自身の好みに合った勉強方法を検討してみてください。
①有料でしっかり学びたい場合には、
・現地の語学学校
・オンライン英会話
・オンライン講座
といった選択肢があります。
②個人で無料で勉強するなら、
・本・教材
・テレビの聞き流し
・BBC iPlayer
・Youtube
・スマホアプリなど
③誰かとコミュニケーションを取りながらであれば、
・ミートアップ
・ランゲージエクスチェンジ
といったイベントが開催されているので参加してみると良いでしょう。これらのイベントはMixbやMeetupなどで探すことができます。
ご自身の好みや希望に合った方法を検討してみてくださいね!
イギリス英語ならではの言い回し、好んで使うフレーズが出てくるイギリスの映画やドラマを見るのも一石二鳥で楽しいよ!
イギリスの文化・習慣・慣習について
文化・習慣・慣習の違いって感じる‥?
日常生活で感じる日本との違いは、
・知らない人でもフランクに挨拶したり話しかけてくれる
・目が合えば笑顔を返してくれる
・サービスを受ける側がお礼を言う
・古いものを大事にする文化がある
・列が出来ていれば並ぶ‥笑
・レディーに限らず譲り合うしリスペクトし合う
思いついた範囲で、
この辺りが大きく違う点だと感じます。
知らない人から声をかけられたり笑顔を向けられるのは、特に渡航後すぐの知り合いが少ない時は精神衛生上の助けになっていましたし、個人的にはありがたいことでした。
古いものを大事にする文化もすぐに感じることができます。街には歴史的な建物が多く、チャリティショップもたくさんあるんですよね。
日本人にも人気のアンティークマーケットも各地で開催されてますので、日本とは違うイギリスの文化を感じてみてください。
イギリスのアフタヌーンティーやパブ文化
アフタヌーンティーの習慣は19世紀半ばに、ランチと遅いディナーの間に楽しむものとして広まったのが始まり。
超高額で体験できるロンドンのホテルのアフタヌーンティーに限らず、各地のレストランやカフェ、地方のかわいらしいティールームなど様々な趣向のアフタヌーンティーを楽しむことができます。
11世紀ごろからその前身があったという長い歴史を持つパブ文化は、残念ながら件数自体は減少傾向にあるようですが、イギリスを最も手軽に感じられる場所だと思います。
生活の中でぜひ体験しておきたいことのひとつです。
イギリスの治安と安全対策について
イギリスの治安はどう‥?
個人的に、日常生活で恐怖を感じたり命の危険を感じたことはありません。
でも自分の身は自分で守る意識を!
個人的には治安の悪さを感じた瞬間はありませんでした。
ただ、在英中にロンドンブリッジでテロがあって、犯罪の種類が日本と違うなということは日々感じていました。
どの国に住んでいても身を守る備えは必要ですね。
具体的に筆者の周りで見聞きした事例は以下のようなものです。
・フィッシング詐欺
・スリ
・車上荒らし
・空き巣
フィッシング詐欺は
筆者の元にもよく送られてきました。
銀行、カウンシルなどを装ってSMSやメールで
詐欺のURLリンクが送られてくるというもの。
よくあるのが配送業者からの再配達メールを装ったものです。
オンラインショッピングの機会も多いと思います。
携帯番号で送られてくるSMSには特に気をつけてくださいね。
残念ながらスリもよく聞きます。
チャックを閉めていても盗られる場合は盗られてしまう。ロンドンの特に観光客が集まるような場所で多いようです。
席を外す際に荷物を置きっぱなしにするのも、もちろん避けた方がいいです。置いて行った方が悪い、ということになってしまいます。
ロンドンにも中には治安が良くないと言われているエリアもあるし、逆に日本人が比較的多く住んでるところであっても空き巣や夜間の公園での被害というのもあるよ。
冬季は早くて16時くらいには陽が沈んでしまうから、暗い時間帯の外出は特に注意してね。
イギリスの住まいと交通事情について
どのあたりに住んだらいい‥?
駐在であれば、会社指定のエリア(があれば)、旦那さんの通勤可能エリア、お子さんがいれば学校のエリアのいずれかで選ぶことになると思います。
ロンドンで日本人が多いエリアは、
・West Acton、Ealingの西ロンドン
・Finchley周辺の北ロンドン
になります。
上記は日本人学校や日系スーパーなどがあるので、日本人が集まるエリアとなっています。
日本人が少なくてOKということであれば、
ロンドン中心部エリアや
ウインブルドンあたりの南部は、
程よく日本人が住んでいるエリアです。
筆者宅の隣人がおよそ一年ごとに入れ替わるくらい、イギリスでは引越しが一般的です。
作業は大変ですけど様子を見て引っ越すのも選択肢の一つですよ。
ロンドンの交通機関について
突然行き先が変わったり、
時間通りに来なかったり!
時間より前に発車したり!!
バスに止まってもらえなかったりもしますが笑!!!
ロンドンの公共交通機関はバスや電車が充実していて移動は便利です。
路線によりますが比較的本数やルートは充実しています。
ロンドン市内では公共交通機関共通のオイスターカードが使えます。オイスターカード以外のコンタクトレスペイメントも使えます。
地方に行く際には、駅の券売機のほか、Trainlineなどのオンラインで探すと安く買うこともできます。
乗り換えアプリはCitymapperが便利です。
自家用車について
短期間の場合、自家用車をどうするか悩ましいかもしれません。ロンドン中心に生活する分には必要ないとも思いますが、スーパーへの買い出しやイギリス国内を旅行する際にはあった方が便利とも感じます。
生活スタイルやご希望で検討してみてください。
イギリスからの旅行について
イギリスはLCCが多いので航空運賃も安く、近隣のヨーロッパの国へも数時間で行けることから国外旅行を楽しむ方も多いです。
出国検査がなくて便利なのと、入国時現在は自動化ゲートができたので、以前のように入国に長時間並ばなくて済むようになりました。
日本からは便がなくて行きづらい国でもイギリスからは行きやすい場合が多いので機会があれば計画してみてください。
LCCは事前座席指定したりチェックインバゲージがあると料金が加算されていくよ。
日本のエアラインよりも機内持ち込み手荷物の基準(サイズや個数)が厳しいから注意してね。
イギリスでの食生活について
イギリスで日本食材は手に入る‥?
手に入るもの、入れづらいもの、代替品で代用できるものがあります。
ロンドンには日系スーパーがあるのと、健康志向の高まり(日本食はヘルシーだと思われている)によって、TescoやWaitroseなどのイギリスのスーパーマーケットでも一部の日本食材や調味料が売られています。
日本食材の入手方法は以下の通りです。
①日系スーパー
基本的に日本の商品は高額ですが同じものを使いたい場合はやはり日系スーパーの利用が便利です。
以下は主な日系スーパーです。
・ATARIYA
(有名な日系スーパー。ロンドンに複数店舗あり。お刺身が美味です。)
・Rice Wine Shop
(ピカデリーサーカス駅近くにあり、中心エリアに住んでいる人や買い物帰りの立ち寄りに便利。)
・Japan Centre
(同じくロンドン中心地レスタースクエアにある。日本人以外も多く利用している。)
・Ichiba
(ジャパンセンターのウェストフィールド店。ウェストフィールドは西ロンドンの大きなショッピングセンター。ストラッドフォードにもある。)
・TK Trading
(西ロンドン在住日本人に人気のスーパー。)
・Natural Natural
(同じく西ロンドンにあるスーパー。イーリングコモン駅からすぐで行きやすい。)
②アジアスーパー
アジアスーパーは比較的多く存在しています。
Loonfungはロンドンでは大きなチャイナスーパーで、アジア食材が豊富に揃っています。
日系スーパーにはない野菜があったり、
価格も安いのでおすすめです。
③イギリスのスーパーマーケット
イギリスのスーパーにも日本の調味料や食材がわずかに置いてあります。
ただ、各スーパーが作っているオリジナルブランドの商品は味が違うものもあるのであまりおすすめはできません、、。
現地スーパーで買えるものと日系スーパーで買うものと、うまく使い分けていくと節約になりますよ。
④オーガニックスーパー
ホールフーズマーケットに代表されるオーガニック食材を主に扱うお店では、乾燥椎茸や大豆、豆腐などを見つけることができます。
⑤オンラインショップ
Amazonなどのオンラインショップでも手に入れることができます。筆者はAmazonでよくお米を買っていました。
多国籍の人が住むイギリスのスーパーには世界各国の食材が並んでいます。日本食だけでなく様々な国の料理に挑戦するのも楽しいです。
イギリスならではの野菜や食材を使った料理にもぜひチャレンジ!
日本食レストランはある‥?
寿司やラーメンを筆頭に、日本食は現地でも人気ですので日本料理店は数多くあり、丸亀製麺やCoCo壱番屋などの日本のチェーン店も続々進出しています。
多くの日本料理店では価格が高めであることが一般的です。 カレーやラーメンも約2,000円くらい‥。
日本の外食の相場と比較して高いと感じてしまうのかもしれませんね。 イギリスでの外食は一般的に、日本料理以外でもコストが高いと感じます。
イギリスはごはんがまずいとよく言われますが、決してそんなことはないです。
スーパーで売っているものも新鮮で美味しいですし、レストランも美味しいお店がたくさんあります。ご安心ください笑!
イギリスの医療・健康について
病院に行くにはどうしたらいい‥?
まずはGPに登録しよう。
ロンドンには日系病院や日本語に対応してる病院もあるから安心。
イギリスには国営の医療制度NHS(National Health Service)があり、検査や治療、予防接種などの医療が無料で受けられます。
NHSのサービスを受けるには、まず居住地域の一般医GPに登録することが必要です。
NHSとは別に、プライベートと呼ばれる病院がありこちらは有料です。一般的にプライベートは高額となります。
受診には通常予約が必要で診察まで時間がかかることがあり、当日にはすっかり治っているなんてことも‥。それに比べ比較的早く受診できるのがプライベート病院になります。
日系病院もプライベートになります。
予約が必要ですが、筆者の場合はいつも翌日には受診することができました。
歯科治療は高額になることが多いので、
渡航前に受診しておくことをおすすめします。
主な日系病院などのリンクはこちらです。
健康面で気をつけたいこと
イギリスは曇りや雨が多いのと、冬季は太陽が出ている時間が極端に少ないので、暗い気分になったり落ち込みやすくなったりする可能性があります。
日本ではあまり馴染みがないですが、
季節鬱には気をつけたいところ。
深刻な状態にならないように、
冬でなくても陽を浴びる、
外へ出てリフレッシュすることが大事です。
現地の方々が芝生でゴロゴロしたり、
日光浴を楽しむ気持ちがよく分かると思いますよ。
イギリスの学校について
学校の選択肢としては、日系学校、現地の公立校、私立校、インターナショナルスクールがあります。
また日本語環境維持のための補習校もあります。
・ニーズや予算
・学校の評判や教育方針
・学校が提供するカリキュラム
・学校の立地
・学校のサポート体制
などで比較検討し、
学校見学で校内や先生生徒の雰囲気を見てみたり
現地で情報収集するなど検討してみてください。
学校に関しては過去の記事も参考にしてください。
そのほか生活に役立ちそうな過去記事はこちら
イギリスで充実した帯同生活を送るコツ
帯同生活を楽しむためのコツは‥?
イギリスの魅力を素直に味わおう!
期間が読めない駐在だから、やれる時にやる、行ける時に行くのがコツです。
イギリスには歴史的な場所や美しい自然がたくさんあります。観光スポットや世界遺産、アートやミュージカルなどでイギリスの文化や歴史を感じることができます。
興味の湧いたことがあれば、
やれる時にやる・行ける時に行く・楽しめる時に楽しむ
のがポイント。
後回しにしてしまうと結局経験できぬまま本帰国になっちゃうことも。滞在期間の変更はよくあります。
自分自身の成長や経験の機会でもある
良くも悪くも、駐在妻自身にとって自分を見つめ直したり、今後のキャリアを考える機会となります。
現地での生活をどのように捉えてどのように過ごすかは、無限に広がる選択肢から選ぶことができます。
駐在妻とひとことで言っても、年齢、家族構成、考え、優先順位、立場、バックグラウンドが様々ですので現地での過ごし方も人それぞれです。
皆さまがどのような選択をしても、
一人でも多くの駐在妻さんが
「来てよかったな〜!楽しかったな〜!」
という気持ちで帰国を迎えられることを心から願っています。
まとめ
今回は、主にイギリス現地生活におけるリアルな感想をお届けしました。もちろん異国ですので気をつけたいポイントは多々ありますが、とても住みやすい国だと思います。
せっかくの機会ですので楽しんで駐在生活を過ごしてくださいね。